赤外線サーモグラフィーの画像を集めた写真集。

こちらでは、当社レックスの取り扱っているサーモグラフィーの画像をご紹介させて頂きます!

実は!
当社レックスのサーモショットを使って頂いたお客様から、絶妙のタイミングでこんな写真が~~~
良い絵が撮れました、とのことです。
計測に使う写真を「良い絵」と表現するところがさすがです。
お仕事への愛情を感じますね。
すごく可愛いので載せてみます^^
快く「HPにもじゃんじゃん使ってください!」とおっしゃっていただいたF様に感謝です。。。

これらの写真はサーモショットF30Wで撮影されたもの。
こうやってレックスの機械たちが、皆様のお役に立っているんだなぁと感動しました!

 

お次に!
上の写真は、レックスが誇る高性能サーモグラフィーH2630でとったレックス社員の写真です。

このように、温度分布が色の変化でわかるようになっているので、特別な知識がなくてもわかりやすい!
ということでさまざまな業種のお客様からたくさんのお問い合わせをいただいています。
基本的には、温度の変化があれば何でも可視的に判断することができます。
無限の可能性を感じますね。

用途は本当にさまざまありますが、今回のように人を写真に写せば発熱している人間のみをピックアップすることも可能です。
社員の体調管理もばっちり。
というわけです。

以前、新型インフルエンザの流行の際に、空港でこういった機器が用いられたということもあり、一気に注目を浴びました。
現在では、鏡にサーモグラフィー装置を内蔵し、覗き込むだけで体温を判断、そして社員の体調管理と出勤管理を同時に行うような便利なものも出ているようです。
(こちらは、今のところレックスに設備はありませんが。)

 

赤外線って?

そもそも赤外線とはなんぞや(絶対零度以上の全ての物質から放射されている目に見えない光)ということから、熱とは温度とはという普段、よく使う用語の意味合いまで、改めて勉強になりました。
そのなかで特に測定にダイレクトに関連する、放射・反射・透過について触れてみます。

放射について、赤外線の放射効率を表す放射率があります。
放射率は黒体という放射を100%赤外線エネルギーにする物体を放射率=1として定義しています。
この放射率が高いほど、赤外線を多く放射しているので計測しやすい物質といえます。
放射率は物質によって違います。

9N100003

この画像を例にとると、人の皮膚の放射率は0.98とされてますので、通常の体温よりは、低く計測されるわけです。
メガネの部分は、材質が、ガラスやプラスチックなので放射率が皮膚よりも小さいのと、反射の影響で温度が低く表示されています。
なので、表示されている1番の32.7℃は、異常ではありません。

よくインフルエンザ対策として、人の移動が多い検問にも使用されますが、その際は、周囲の相対温度での計測がサーモグラフィでは使用されます。
絶対温度を測定する場合は放射率の補正が必要になってきます。
他にも、放射率は角度や表面状態にも影響しますので、画像の顔の端が低く表示されているのはその為です。
そういった点の注意が、赤外線サーモグラフフィ測定には必要になってきます。

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%(パーセント)?Vol?「単位」の基本が分かる!

こんにちは、ISO爺マンです。
社内体制の改編で、この名前もそろそろ見直す時期が来ております。

それはさておき、今回は軽めの単位のお話です。

 

分子と分母は同一系ルール

%(パーセント)というのは、割合、比率を示す単位ですが、計量単位でもけっこう使われます。
%も、それより小さいppmやppbも、割合ですから、濁度の単位の時にも書きましたが、分子と分母は同一系のものでないといけません。
1mg/L → 1ppm なんて変換は、してはダメですね。
分母が体積、分子が質量、と一致しないからです。
もちろん1mg/L自体は問題ありません。1Lの液体中に対象物質が1mg含まれている、ということだからです。

 

vol%とは?

で、%ですが、ガス検知器などのカタログに、vol% というのが出てきます。
volというのはvolumeの略で、体積・容積を示します。
通常、計量単位で%が使われる場合は、質量比率を表します。
正確にいうとwt%なのですが、何もない%であれば質量比率と考えていいです。
例えば、10%の食塩水という時は、100gの食塩を真水に溶かした1kgの溶液 ということです。
水1Lに100gの食塩を溶かした溶液 では、決してありません。
で、通常の質量比率ではなく、体積での比率を表すのがvol% なんですね。

しかし!... %にはvolが付いて区別されているのに、ppmにvolが付いているのを私は見たことがありません。
何故なんでしょう。同じように扱わないといけないんじゃないか、と思うのですが。
計量法の関連法規である「計量単位令」には、別表第三の五に

 

濃度 質量百分率 物質中にその質量の百分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量千分率 物質中にその質量の千分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量百万分率 物質中にその質量の百万分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量十億分率 物質中にその質量の十億分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量一兆分率 物質中にその質量の一兆分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量千兆分率 物質中にその質量の千兆分の一の質量のある成分を含有する濃度
体積百分率 物質中にその体積の百分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積千分率 物質中にその体積の千分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積百万分率 物質中にその体積の百万分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積十億分率 物質中にその体積の十億分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積一兆分率 物質中にその体積の一兆分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積千兆分率 物質中にその体積の千兆分の一の体積のある成分を含有する濃度

と示されています。
ほら、きっちり質量と体積は区別されているじゃないですか。
ちなみに各々の記号は、百分率:% 、千分率:‰ 、百万分率:ppm 、十億分率:ppb 、一兆分率:ppt 、千兆分率:ppq となります。

概ね、液体の場合は質量比、気体の場合は体積比と考えていいです。
これは、液体の場合は体積よりも質量を量る方が、気体の場合は質量よりも体積を測る方が簡単だから、というのが理由だと思います。

...それと、実は mol%というのもあるらしいのですよ...
またまた、ハカレンジャーライターのガッチャガッチャマンに何か言われそうです。
剣呑、剣呑。

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1mol(モル)単位を徹底的に分かり易く解説してみた。

モルという単位があります。SIでの基本単位の一つです。
元々はドイツ語でMolなんですが、SIではmolになります。英語の綴りではmoleで、モグラとかスパイとか色々な意味がついてくることから、アイザック・アシモフというSF作家がこれをネタに何か書いてました。
ハカレンジャーでもISO爺マンさんがネタにしてましたが、結論が

「私は光量子計には近付かないようにします。」

ってなんのこっちゃわからないオチだったので、ガッチャガッチャマンがサンダーバードよろしくヘルプに飛んでまいりました。
ちなみにISO爺マンさんの時代だとマグマ大使に出てくるモルですね。
英語版での説明文がまんま”mol”です。

ではまずmolの定義です。
「0.012キログラム(kg)の炭素12の中に存在する原子の数に等しい要素粒子を含む系の物質量」

高校の物理化学をサボってた人(俺は文系だ!って?)が、この文章見て「ああそういうことか」って納得したら、そ
れはそれで(違う意味ですが)怖いです。

ではまず文章をバラバラにしてみます。
・0.012kgの炭素12
・原子の数
・それに等しい要素粒子を含む系の物質量

余計わからん?
いやいや
では説明です。

 

0.012kgの炭素12

まず炭素です。
これは原子番号6番の元素で、記号は”C”です。
この”C”はみんな知ってるカーボン(carbon)の略です。
なんちって。
carbonは英語で、元素の名前の元はラテン語なので本当はcarboniumです。
日本語では”炭”、だから炭素。
原子1個で分子でもあります。(これを単原子分子と言います)

元素の中には複数の原子で分子を構成するものもあります。有名な酸素とか水素とかは、分子になると2個ずつのペア
になるので、酸素原子はO、酸素分子はO2、水素原子はH、水素分子はH2、というように書きます。
炭素は区別無く単に”炭素”または”C”って書かれます。

続いて炭素12です。
炭素は原子番号6なので、イメージとしては原子核内に陽子が6個あり、その回りを電子が6個回ってます。
陽子は”ようし”です。”ようこ”さんではありません。でも逆に電子を”でんこ”と読んで擬人化する輩も・・・

で、次の”12″は原子量です。

たとえば水素原子は普通の場合、陽子と電子が1個ずつで原子番号1、原子量1となります。陽子は正電荷(+の電気)を、電子は負電荷(-の電気)を持っているので±0で釣り合ってます。
もし陽子が2個だったら電子も2個ないとバランスが崩れます。
じゃ原子番号2のヘリウムは陽子2個の周りを電子2個が回ってるの?
となりますが、色々あって陽子2個と中性子2個の合わせて4個の回りを2個の電子が回っています。
この中性子というのが電荷を持たず、原子量だけ増やしてます。ヘリウムの原子量は4です。

ところで周期表があれば水素のところを見て下さい。
原子量がちゃんと1になっていません。
え?今調べたら1.00794って。
ガッチャガッチャマンが習ったときには1.00797だったのに。
良かった、酸素は15.9994だった。

話は戻って、水素の原子量が1でないっていったいどういうことかというと、殆どの水素は陽子電子ともに1個ずつとい
う普通の水素なんですが、中に変わったのが居て陽子電子中性子ともに1個ずつになってるんです。
これを重水素といい、英語ではdeuterium(デューテリウム)とも言います。
これ原子量は2です。
更に変わったのには陽子電子が1個ずつなのに中性子が2個という三重水素(英語ではtritiumトリチウム)なんてのまであります。
原子量は当然3です。
一番多いのは普通の水素原子ですが、重水素と三重水素も自然界にわずかながら存在してます。
これらを総称して同位体(isotopeアイソトープ)と言います。
電気的な特性が全く一緒なので、化合物も同じものを作ります。
でも重いです。
この水素とその同位体を自然界に存在する量で平均したら1.00794になったので、これが水素の原子量になるわけです。

これらを
水素1 元素記号H
水素2 元素記号D (デューテリウム)
水素3 元素記号T (トリチウム)
と書く場合もあります。
水素2の水はH2OではなくD2Oって変。
一個だけだったらHDO???

話は大きく戻って炭素です。
炭素12は今までの話から陽子、電子、中性子が全部6個ずつの炭素原子だって事がわかっていただけたと思います。
でも変わり者はどこにも居るわけで、炭素の中にも中性子の数が7個のと8個のがちょっとずつ居ます。
で、平均すると12.0107位になります。
そうそう、この原子量の数値は全て誤差の範囲でこれくらいというものです。
物理量はこんなのが多いんです。
で、ちゃんとした(?)計算に用いる場合には原子量まで指定して”炭素12″とか書くわけです。

 

原子の数

ちなみに原子量を数えるときには陽子数+中性子数で、電子数は含みません。
理由は陽子や中性子に比べて電子が非常に軽いこと(1800分の1より小さい)と陽子と中性子の質量差は電子くらいしかないことがその理由です。
ちなみに電子+陽子=中性子という話もあります。

この原子量、人間の感覚ではよくわからないので、単位を付けて12g(0.012kg)にしたらわかりやすいですよね。
じゃ12gにしましょう。
ところで炭素原子をいくつ集めたら12gになるんでしょうか。

答は6.022×10^23個(6.022掛ける10の23乗個)です。
炭素12をこれだけの個数集めると12gになります。
面白いことに(というか当然のことですが)どの元素でもこの数あつめると”原子量”gになるのです。
鉄56をこれだけ集めたら56g、金197なら197gとなります。
わかりやすくていいですね。
で、この数値のことをアボガドロ(アヴォガドロAvogadro)数っていいます。
え、いまはアヴォガドロ定数だって?
アヴォガドロも人の名前です。
で、正確には6.022のあとにもっと数字が続くんですが、単に6って書いてある本もあるし。
このぐらいにしといたるわ。

 

それに等しい要素粒子を含む系の物質量

続いて、酸素とか2原子分子の時はどうなるのかっていうと、これもアボガド数、もといアヴォガドロ数個集まると水素で2g、酸素で32g(“分子量”gですね)になります。
原子でも分子でもそのひとかたまりを要素粒子とすれば、タンパク質などの巨大分子になってもそのまま計算出来ます。
便利でしょ?

これにはおまけがあって、気体なら何でも当てはまるのですが、アヴォガドロ数個の気体分子(ヘリウムなどは気体でも1原子分子です)が集まると、その体積はほぼ22.4リットルになります。
これも便利でしょ。
これ使って質量濃度と体積比の換算を行う人も居ます(そういうご質問が来たことがあります)、。

 

結論

1モルとは
「アヴォガドロ数個の要素粒子(原子または分子)の集合体で、その時の質量は”原子量”g(グラム)。
気体の場合は加えて22.4リットルの体積を占める」

※アヴォガドロ数:6.022×10の23乗
※SIではkg(キログラム)が標準なので、”原子量/1000″kgとなる
※モル体積:22.4リットル

※※この文章中の物理量に関しては、元々ある程度の誤差を持って定義されているもののほか、再測で更新されているものや定義方法が変わったものなど、色々な理由で異なるものもあり、絶対に正しいものではありません。
例:水素の原子量 1.00797→1.00794
モル体積 22.4リットル→22.7リットル(気圧の違い)→24.8リットル(気圧・気温の違い)
など。

ちなみにこのアヴォガドロ数がSIでの質量の基準になるかも知れないので、ISO爺マンさん、知っておかないとまずいかも。

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オキシゼムの付属消耗品、カーライムって?

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カーライムは酸素呼吸器オキシゼムに付属の消耗品です。
役目は呼気中の二酸化炭素を吸着して除去することです。

以上で基本的な説明は終わりなんですが、あまりにつまらないので例によって細かい話を続けてみます。

まず、オキシゼムという呼吸器の話からしましょう。

普通、ボンベに入った呼吸器というと、潜水士さんやダイビングする人が背負って潜るあれですね。名称は
普通に「シリンダー」って呼ばれてます。エアシリンダーとか。
で、僕ら素人が「酸素ボンベ」って言ったりするとバカにされるわけです。
「シリンダーの中身は(圧縮)空気で、酸素じゃないし。純粋酸素だったりすると呼吸するの忘れて死ぬし。」
まあまあ。

ということで、空気の薄い(あるいは無い)様な場所に行くために背負っていくというイメージです。
ところが安全用品の空気呼吸器が用いられるのは、トンネル(隧道って言います)の中や(準)閉鎖空間での作
業中に(酸素以外の)ガスが出たり酸素が急に減ったりして、酸素欠乏症(酸欠って言います)になるのを防ぐ
ためです。といっても常に付けていることは出来ないので(やはり重いです)、作業場所の近くに置いておい
て酸欠の警報が出たらすぐにマスクを被る、という使い方になります。これは普通に(圧縮)空気です。

今度はトンネルの外にいる人から見てみましょう。中で酸欠が起こりました。みんなシリンダーで呼吸をし
ながら出てきます。でも誰か足りません。助けに行かなければ。
というところで出てくるのが、みんなが持って出てきた緊急脱出用の軽いシリンダーではなく、もっと大き
く長く使えるシリンダーです。中に空気がもっと詰まっているので当然重いです。
そこで登場するのが酸素呼吸器オキシゼムなのです。

例えば10リットルの空気だと中に含まれる酸素の量は約2.1リットルです。ところが全部酸素だと10リットル
なので5倍の時間保つことになります。重量1/5ということなので、軽くていいですよね。脱出用のもこれだ
とありがたいんですが、なんでそうならないの?

ではここで空気呼吸器の構造のおさらいです。

空気呼吸器はシリンダーに圧縮空気(150気圧)を押し込みます。
外界と遮断できるマスクを付けます。
呼気はマスクからそのまま外へ、吸気はシリンダーから空気が供給されるような構造になっているので、シ
リンダーからの空気の供給が絶たれるまで呼吸出来ます。
容量が8.4リットルで、空気量は150倍の1260リットル(カタログ値)。人に依りますが概ね30分強くらい保ち
ます。

酸素呼吸器(正確には圧縮酸素循環式呼吸器)は、シリンダーに200気圧の酸素を押し込みます。
カーライムと氷(!)をセットします。
外界と遮断出来るマスクを付けます。
呼気はマスクから専用の通路を通って背中の箱に回ります。
呼気はこの中でカーライムの間を通るうちに二酸化炭素が吸収されます。
続いて酸素のシリンダーから供給された酸素と混合されて酸素濃度を21%に調節します。
そのまま冷却装置にはいって温度を下げます。
最後に吸気側の通路を通ってマスクに戻って、また人に吸われます。
シリンダー容量は1.7リットルで、200気圧で340リットル(カタログ値)。呼気中の酸素濃度は0にはならない
ので酸素の供給量は空気の1/5よりもかなり少なくなり、個人差はあっても概ね150分保つそうです。

オキシゼムの方が長時間保つし、シリンダー小さいし、いいことずくめのように見えます。が、次の項目を
見て下さい。

ライフゼムの重量は9.8kg。オキシゼムは12kgに冷却用の氷を合わせると13.4kg。4割増!
ライフゼムのコストはエアの再充填のみ。
オキシゼムも酸素の再充填(これは出来る場所がエアー以上に限定されるため難しい)が必要ですが、それ以
外のコストとして、カーライム(二酸化炭素吸収剤)は一度封を開けると反応が止められないため使い捨てに
なります。氷の供給も必要です。
手間かかって仕方ないですね。
どっち使います?
今までのところでいろいろな疑問が出たと思います。
・さっき酸素は危ないって言ったのに。
・なんで氷が要るの?
・カーライム(二酸化炭素吸収剤)の中身は?
・どうやって二酸化炭素を吸収してるの?
・もっと簡単(で安価)な方法はないの?

では回答を。

 

酸素を呼吸すると危ない?

人間が寝てるときにも呼吸を忘れないのは、空気中のわずかな二酸化炭素のおかげだそうです。これが
あることで「外部の空気を取り入れなければ」という反射が起きて自動的に呼吸が続くそうです。
ところが、純粋酸素など二酸化炭素を含まない”空気”を呼吸すると、体の方が安心してそれ以上の呼吸を
自動的にはしなくなってしまうんだとか。
それでも意識して呼吸を続けることが出来ればOKなんですが、ついつい”忘れ”てしまう(!)とアウト。
要するに血中酸素濃度ではなく、吸気中の二酸化炭素濃度で判断しているからなんですが、ちょっと怖い
ですね。これが潜水などの際に”酸素”ボンベを用いない理由のひとつだそうです。

 

なんで氷が要るの?

JISの規定(JIS M 7601:2001 圧縮酸素型循環式呼吸器)に「(吸気の)呼気温度からの温度上昇は,6℃以
下でなければならない。」という項目(5.1.2b)があり、その冷却剤として必要になります。
以前(20世紀)は13℃だったのが、”長時間使用時の負担軽減”のために変更になったそうです。

 

カーライムの中身は?

カーライムの主成分は水酸化カルシウム(Calcium hydroxide)で化学式はCa(OH)2です。
日本名では消石灰(slaked lime)で、これが概ね80%程度を占めます。

 

どうやって二酸化炭素を吸収しているの?

Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3 + H2O
水酸化カルシウム + 二酸化炭素 → 炭酸カルシウム + 水

という反応を起こして二酸化炭素を吸収しています。

ちなみに
水酸化カルシウム Calcium hydroxide     Ca(OH)2 消石灰(しょうせっかい)
酸化カルシウム  Calcium oxide、quick lime CaO   生石灰(せいせっかい)
炭酸カルシウム  calcium carbonate     CaCO3
結構間違える人が居ます。特に水酸化カルシウムは強アルカリ性なので、手に付いたりするとすぐに
洗い流さねば。
うる星やつらに惑星教師CAO2というのが出てきますが、黒板用のチョークは炭酸カルシウムCaCO3または
石膏です。
念のため。

 

もっと簡単(安価)な方法は?

原理的には
1)呼気に酸素を混ぜて、割合を呼吸出来るレベルにする
2)前項で作成した気体(空気)を吸気にする。
以上なんですが、以下のような要件があるので(前に書いたものと重複もあります)、なかなか難しい
ところです

 

外気と混ざらないようにする

→酸欠だけではなく毒性ガスが含まれる場合もあるので、マスクや呼気・吸気の通路は密閉が必要です。

効率を上げるために酸素ガスを用いる

→空気の充填が出来るスタンドはたくさんありますが、酸素となると限られた設備でしか出来ないので
充填コストに運搬のコストなども含まれてしまいます。

長時間の利用を可能にするために、高圧ガス(酸素)を用いる

→200気圧の酸素を使用するので150分保つのですが、10気圧だと7~8分しか保ちません。
またそのために高圧用のシリンダーが必要になります。

吸気の温度を上げない

→放っておくと水酸化カルシウムの二酸化炭素吸収反応によって発生する熱で、吸気の温度がどんどん
上がっていきます。割と簡単に40℃を超えてしまうそうなので、かなり息苦しくなるそうです。
冷却方法としては、クーラーを持って歩くわけにも行かないので今のところ氷がサイズや重量、効率
の面で一番にいいとか。
ドライアイス? 取扱がうまくできるならいいとは思いますが、コストが・・・

 

ということで、行かなくてすむのなら呼吸器が必要な場所には行きたくないんですが、誰かが行かなければ
ならないのなら、出来るだけ安全にということになります。
私ですか。呼吸器を設置してある隧道の作業で、立坑から数kmの距離を行ったことがあります。”なんかあっ
たときには”ということで、呼吸器の場所だけチェックしてあとは忘れて作業します。呼吸器があれば火(爆
発)や水が出ない限り逃げられます。
そのためにもしっかりした整備と設置を。

カーライムの綴りは「KALIME」です。消石灰(水酸化カルシウム)が「slaked lime」なので、その辺りから来たの
かなと。

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濁度の単位についてのお話。

前回までの話で、濁度の単位がややこしいことは理解していただけたと思います。
意外に知らない?濁度の単位について
今回は、なぜややこしくなるのか、というところを掘り下げていきたいと思います。

 

単位の基準となる標準液に異なったものがある、
というのは前にお話したとおりですが、
更に、測定器側の測定原理によっても結果の値が異なってくるため、
同じ単位で同列に扱うことが難しい、
という面もあるのです。

 

濁度の測定原理には、大きく分けて2つあり、その2つを組み合わせたものもあります。

  • 透過光方式
  • 散乱光方式
  • 透過散乱方式

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図を見て分かるように、試料(測定する対象の水)に光を照射して、そのまま透過する光を検出するのが透過光方式、試料内の懸濁物質によって散乱する光を検出するのが散乱光方式です。
更に、両方を検出してその比を測定するのが透過散乱方式となります。

もちろん、透過光の場合は、光を多く検出した場合の方が水はきれいで濁度は低くなります。
逆に散乱光では、光を多く検出した場合の方が水は汚れており濁度は高くなります。

 

また、散乱光でも、図のような側方散乱光の他、後方散乱光、前方散乱光の方式もあります。
更に、プロセス監視用で多く見られる表面散乱光方式というものもあります。

これは、工場などで、工業排水などのプロセス管理・監視のために連続的な測定が必要な場合に多く採用される方式です。

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まず、主管から導水管→内筒へ試料を流入させ、内筒上部から静かに溢れさせます。

その液表面に光を照射し表面散乱光を検出します。
溢れた試料は、外筒→排水管を経て元の主管に戻します。

この一連を連続させ、常時測定・監視を行います。
内筒で気泡が発生すると、表面散乱光が正しく測定できないので、途中に脱泡機を設置することもあります。

過去、当社レックスが表面散乱光方式のプロセス濁度計を扱っていたこともありますが、出荷準備・点検にあまりにも手間と時間が掛かるため、レンタル取扱いを止めました。

さて、このように様々な測定方式が存在し、同じ試料を測定してもその結果の値が違ってくるため、同じ単位では不都合が生じてくるわけです。

前に記述した4つの単位(意外に知らない?濁度の単位について)

FTU (Formazin Turbidity Unit) ホルマジン濁度単位
NTU (Nephelometric Turbidity Unit) 散乱比濁法濁度単位
FNU (Formazin Nephelometric Unit) ホルマジン散乱比濁法単位
FAU (Formazin Attenuation Unit) ホルマジン減衰単位

このうち、FTUは標準をホルマジンと決めており、NTUは測定方式を決めています。
あとのFNUとFAUは、標準をホルマジンとした上で測定方式も決まっており、より明確です。
ですから、本来はFNUかFAUを使うのが最善なのですが、NTUは欧米で早いうちから使われており、かつ標準にホルマジンを使用するのが基本となっているので、FNUと同等という扱いでNTUの方が一般的に使用されています。
欧米のようにNTUに対して昔からの慣習のない日本のJIS規格の中では、より明確であるFNU/FAUが採用されているようです。
しかし、その日本のメーカーの製品でも、外国製との統一性を重視するためか、FNU/FAUはほとんど用いず、大抵はNTUを使っています。
この辺が、学術的見地と商業的見地の違い、というわけですね。

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