赤外線サーモグラフィーとは?3つの特長を徹底解説!!

赤外線サーモグラフィーが、最近熱いです!
見た目は、本当にただのデジタルカメラみたいなのですが、そんな小さな機械で、なんと赤外線を見ることが出来るのです。

そもそも、赤外線サーモグラフィーって何なのでしょうか?
ここでは、赤外線サーモグラフィーについての基本をまとめさせて頂きました。

 

 

赤外線サーモグラフィーとは?

単純にいえば、温度計です。
原理は、あらゆる物体には、温度に応じた赤外線を放出しており、その温度に応じて測定器内で、カラー別に処理し、わかりやすく映像として表示されるのです。
今、この測定器がキテルのは、様々な用途での使用・検査ができるからなのです。
インフルの検査みたいに、人の体温を測るもよし、構造物の劣化の診断(コンクリート剥離・ひび割れ)や電気回路配電の保守点検等、さまざまな分野でもちいられています。
測定方法が非接触なので非破壊機器の検査ができ、短時間で広範囲の測定が簡易に、しかも使用にあたって有害物質等の不要なエコなウルマティックな測定器なのです。

さあ、新たな可能性を発見するのにも、一度ご利用ください(笑)

空港などでは、入国者の体温をサーモグラフィーで監視しているそうですよ。
確かにサーモグラフィーで見ると、体温が色分けではっきり分かるので、水際対策にはかなり有効だと思います。

当社レックスでも、このところサーモグラフィーのお問い合わせがぐっと増えています。
レックスでは、デジカメタイプの操作が簡単なものから、構造物診断にまで使える本格的なタイプまで各種サーモグラフィーを取り揃えております!
さまざまな場所から大勢の人が出入りする展示会場などでは、臨戦態勢のようです。

実際、サーモグラフィで写真を撮るとこんな感じです。


(かなりピンボケで撮ってしまいました。ホントはもう少し鮮明に撮れます)

この3人はオレンジ色なので、近付いても大丈夫そうですね。右の男性はちょっと顔が火照り気味のようですが...
赤→白だとヤバいです。

もし、国内での感染がニュースになったら、たちまち品切れになってしまうかも知れません。
レンタル機器が稼動するのはありがたいのですが、そんなことにならないように願うしかないですね・・・。

 

 

サーモショットのメリット・デメリット

また、このサーモグラフィーという機器。
非常に便利な部分が多いんです!
非接触で放射されている温度エネルギーを赤外線カメラで捉え、それを画像として視覚的に表示してくれます。
一瞬で温度の高い低いが読み取れますし、光源が必要ないので暗闇でも大丈夫です。
煙などによって視界が少々悪いところでも、サーモグラフィーなら対象物を認識することも可能です!
すごく便利なんですが、同時に大きな弱点を持ちあわせていることも事実です。。。

例えば、ガラスなどは人間の目には透過して見えますが、サーモグラフィーには「ガラス」という物体として認識してしまうわけです。
そうするとガラスの向こうに見えているものも(人間の目では)サーモグラフィーには見ることはできません。

他にも、屋外で計測をする場合などは、電線等思わず日常生活では無視して見てしまっているものが計測対象物を遮ってしまっていたりすると、計測ができなくなってしまいます。
そういった、不利な条件も挙げればキリがないのですが、逆に言うと計測の時には、そういった計測の邪魔となるものを1つずつ潰していくということが必要になってきます。
(物理的に壊すわけじゃないですよ~)
計測する角度であったり、時間帯であったり、屋内であれば空調を前もってつけておいて部屋の温度を一定にしておいたり(これも厳密には難しいですが)など・・・・。
しっかり計測する対象物などを下見してもらって使うということが肝心です。

 

 

 サーモグラフィー の凄いオプション!

heri8_05

ラジコンってしたことありますか?
スネ夫がよくのび太に見せびらかしてましたよね(笑)
特に「ヘリコプター」なんですけど、そのヘリコプターが借りられるってなったらどうしますか?

サーモグラフィ用ラジコンヘリ HERI8-W7000F

じゃん!

サーモグラフィー用ラジコンヘリ』っていいます!

主に、空撮用として、
高層ビル外壁診断・ソーラーパネル劣化診断など、人が立ち入れない場所で使うことができます。
高所の構造物検査や、災害現場の調査にてお役に立てるのではないかなぁ、と思います。
ヘリコプターを操縦してみたかった方って結構いるんじゃないですか。
はたまた趣味で飛ばしている方とか。

そんな方に、とっておきのオプション品ですよね!

詳しくは、以下のサーモグラフィーの型番の種類をご覧下さいませ↓↓

R300 R300Z R300S H2630 H2640

※各ページ、オプション品に関する記載はすべて同じです。
※レンタル時にはメーカーによる講習が必要となります。

 

今でも通用する高精度ティルティングレベル”名機N3”はこんな器械だ

rev0301a

 

N3

N3です。名機です。
現在のライカジオシステムズ(ライカ)の測量機のブランドがまだ「ウィルド(WILD)」だった頃、民生用世界最高レベルの精度を誇ったティルティングレベルです。

※レベル:Level
ティルティング:tilting(以前はチルチン(グ)とも読まれていた)

以前紹介したセオドライトのT3000と並び称される名機ですが、こちらの方はずっと汎用性の高い、エクセントリックではない名機と言えます。
一番大きな違いは、N3が測量機として国土地理院に登録されていて(一級レベル登録)公共測量(一級水準測量)に使用できるというところでしょう。
(一級レベル:登録番号1 登録年月日1975/1/10)

 

精度を表す1km往復標準偏差が±0.2mm

どういうことかというと、ある点の高さを0として、1km離れた点の高さを求める為に水準測量を行います。(水準測量がわからない人は調べてね)
で、1km離れた点と最初の点の高さの差が求められます。
続いて今度は逆に水準測量をしながら戻ります。最終的に元の点まで戻ったときに高さが0に なっていれば誤差無しなんですが、N3ではそれが±0.2mmに収まるという話です。
一級水準測量ではレベルと標尺の間隔が30m以内という規定があるので、1km先まで行こうとするとレベルの据付が最低で17回、データを読み取る回数が34回、往復なので倍にして34回と68 回。
これだけの作業を行って0.2mm以内に収まるって・・・化けもんですね~

ちなみにこのN3の望遠鏡もT3000と同じくパンフォーカル式になっているので、近いところも遠いところも楽に視準出来ます。
パンフォーカルではない望遠鏡のレベルではどうしてるかって?
通常は倍率の大きいものを屋外用、大きくないものを屋内または近距離用として使い分けているそうです。

もうひとつ。
今現場で使用されているレベルはほぼ”オートレベル”ですが、N3は水平を手動で合わせるティルティングレベルです。専用ののぞき窓から1/4だけ見えてる2つの気泡管の高さを合わせれば望遠鏡が水平になっているわけなんですが、感度がいいので結構難しいです。
セオドライトの棒状気泡管の両端を”厳密に”合わせるわけですね。
ここをちゃんと調整しておかないと、前記の「1km往復標準偏差が±0.2mm」は絶対出ません。

 

具体的な計測方法

①高さの基準または計測の出発点に標尺を立てます。
(厳密な測量では標尺はインバー鋼などで出来た3m一本ものの”一級水準標尺”を用います)
②標尺から到達点の方向で30m以内の場所に三脚を立ててレベルを据え付けます。
(厳密な測量では木製の直脚(水準測量用の伸縮しない木脚)を用います)
③レベルの望遠鏡を覗き、(望遠鏡内の)水平視準線と重なる位置の標尺の数値を読みます。
(標尺の目盛とずれている場合は、マイクロメーターを使用して厳密に合わせます)
④読み取った数値を記録し、標尺を反対側の等距離の辺りに据え付けます。
(厳密な測量では標尺台を用いて、標尺の向きを変えるときに高さが変わらないようにします)
⑤前々項③と同じように、移動した標尺の数値を読み取ります。
(前の点と後の点で1セットです。先に測る方の点を後視点、新点の方を前視点といいます)
⑥前々項④の注釈にある標尺台を利用して標尺の向きを変え、②から繰り返します。
(厳密な測量では直射日光による影響を避けるために、N3に日傘を掛けます)
⑦参考:暗くて標尺の数値が読みにくい時は照明を付けます。

 

N3は測量以外の精密計測でも活躍

T3000と同じような精密計測です。といっても角度や距離が測れるわけではないので、もっぱら高低差を計測することになります。
え?
測量と変わらん?
いや、測量で必要とされる精度とはまた違うので・・・

では実際に用いられた状況を紹介いたしましょう。

その①:精密機械工場の床

某コンピュータメーカーの工場の建設の際の話です。組み立て室(だったかな)の床が傾いているとまずいということで、N3の出番がありました。室内での計測なので、一級水準測量用の3mのインバー標尺は使用出来ません。
で、こういう時のために用意してある1m以下のインバー標尺(長さは数種類あります)とセットでの出荷となりました。
このような短いインバー標尺も”工業計測用”のツールとしてちゃんとメーカーの商品ラインアップに載っています。さすがに短すぎて国土地理院への測量用機材としての登録/認定はありませんが。
なお、先ほど挙げた「インバー製3mの一級水準標尺」はちゃんと検定を取っております。

その②:長大橋の主塔

本四連絡橋を造っていた時代のことです。橋の根元にある背の高い構造物、主塔。
大型の橋なので、主塔の高さは200~300m。これ一本ものでは作れないし運べないので、高さ10m位のブロックを作り、現場で20~30個固定しながら積み上げて作ります。
この積み上げ作業の許容範囲(傾きや位置)は1mm!
ブロックを20個として2cm。200m上で2cmは1/10000になります。
主塔(というか橋梁)の施工目標精度は1/5000なので、各部の施工精度は1/10000~1/15000でやっていると聞いていました。
ここまでの話ではN3の活躍する気配は全くありませんね。話はここからです。
1mmの精度で10m角のブロックを積み上げていくってのはとんでもないことですが、そのブロックが組み立て時点で1mm狂っていたら?
話になりませんね。
じゃいったいあのブロックはどれくらいの誤差範囲で作成されているのでしょうか。

答:1/100mm

びっくりです。T3000を用いた三次元計測での精度が20~30μmなのに、こっちは1/100mm=10μmだと!
どうしましょう。
橋梁用のブロックで一番精度を要求されるのは高さです。現場で修正のしようがないからですが、ブロックのこっちの端とあっちの端(または任意の場所)で高さの差1/100mm以内になる様に加工するためにその検査機械が要ります。
そこでN3です。N3は高さ方向に関してはマイクロメーターを使って1/100mmまで読めます。
工場でブロックを作ります。N3を使って1/100mm以下で水平であることがわかっている床にブロックを置きます。ブロックの上端の各点をN3で計測して製作精度内であることを確認します。そうでなかったら再度加工。

凄いですよね。
主に作成してたのは神戸にある重厚長大な会社だったのですが、もっと凄いのはそれ使って計測してた技術者。
「俺はN3で1/1000mm読んでた」
って豪語する人が居ました。アナログの計測機なので、”メモリの間”を読む(推読といいます) ことで1/1000mmまで読んだ(つまり精度はちょっと怪しい)ということなんだそうですが、これやってみたけどガッチャガッチャマンには見えるけど読めませんでした。
余談ですが、後継(?)となるデジタルレベルNA3003は最小表示がデジタル0.01mmなので推読が出来ないため、先ほどの技術者によると「ありゃあダメだ、使えん」だそうです。

オプション

N3にはT3000ほどのオプションはありません。周辺機材でインバー標尺(測量用と工業用)、標尺台、直脚、日傘(!)。
本体直付けのオプションは接眼レンズ周辺のものです。

交換用接眼レンズFOKシリーズ

望遠鏡の倍率を変えるための接眼レンズ。パンフォーカルでも合わせにくい近距離や長距 離の視準の場合に標準のものと付け替えて使用します。

ダイアゴナルアイピース

望遠鏡を覗いて視準する際に、障害物があったり足場がなかったりという特殊な状況下で 使用されます。本体のアイピース(接眼レンズ)と付け替えて横や上から視準することが出来ます。
ダイアゴナル(斜め)ではなく視準方向と直角の方向から覗き込むのにダイアゴナルアイピースとは?
→横や上だけではなく斜め方向からも視準出来るという意味だそうです。

レーザーアイピースDL2

本体アイピースとの交換で取り付ける事が出来ます。これを付けると視準先に赤いマーキングが出来るので、どこを視準しているかがすぐにわかります。

このN3、触り心地も最高です。

といっても変態的な意味で言っているのではなく、T3000等と同じく”可動部分を動かしたときの動きが非常にスムーズ”なんですね。
通常、可動部分のガタを無くそうとすると動きがシブくなります。軽く動かそうとするとガタが増えます。いい機械は工作精度がよい(例えば回転部分が真円に非常に近かったり、軸が円の中心にぴったり合っているなど)ので、その間のどこかに”スムーズに回ってガタがないところ”があるはずです。
電気的な補正などが無い時代の計測機は、どんなものでもそれ自体の製作精度がそのまま計測精度みたいなもんですから、どんどん精度を上げていったわけです。
限界も当然あるんですが、その結果がN3T3000などに表れていると思います。
これ以降の計測機は電気的な補正や計算によって精度を確保しているものが多く、このアナログ最後の時代の計測機(他にもありますが)を評価する人はたくさん居ます。
何でもちょっと古い目がいいんじゃないかと思う、ちょっと古い目のガッチャガッチャマンでした。

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赤外線サーモグラフィーの画像を集めた写真集。

こちらでは、当社レックスの取り扱っているサーモグラフィーの画像をご紹介させて頂きます!

実は!
当社レックスのサーモショットを使って頂いたお客様から、絶妙のタイミングでこんな写真が~~~
良い絵が撮れました、とのことです。
計測に使う写真を「良い絵」と表現するところがさすがです。
お仕事への愛情を感じますね。
すごく可愛いので載せてみます^^
快く「HPにもじゃんじゃん使ってください!」とおっしゃっていただいたF様に感謝です。。。

これらの写真はサーモショットF30Wで撮影されたもの。
こうやってレックスの機械たちが、皆様のお役に立っているんだなぁと感動しました!

 

お次に!
上の写真は、レックスが誇る高性能サーモグラフィーH2630でとったレックス社員の写真です。

このように、温度分布が色の変化でわかるようになっているので、特別な知識がなくてもわかりやすい!
ということでさまざまな業種のお客様からたくさんのお問い合わせをいただいています。
基本的には、温度の変化があれば何でも可視的に判断することができます。
無限の可能性を感じますね。

用途は本当にさまざまありますが、今回のように人を写真に写せば発熱している人間のみをピックアップすることも可能です。
社員の体調管理もばっちり。
というわけです。

以前、新型インフルエンザの流行の際に、空港でこういった機器が用いられたということもあり、一気に注目を浴びました。
現在では、鏡にサーモグラフィー装置を内蔵し、覗き込むだけで体温を判断、そして社員の体調管理と出勤管理を同時に行うような便利なものも出ているようです。
(こちらは、今のところレックスに設備はありませんが。)

 

赤外線って?

そもそも赤外線とはなんぞや(絶対零度以上の全ての物質から放射されている目に見えない光)ということから、熱とは温度とはという普段、よく使う用語の意味合いまで、改めて勉強になりました。
そのなかで特に測定にダイレクトに関連する、放射・反射・透過について触れてみます。

放射について、赤外線の放射効率を表す放射率があります。
放射率は黒体という放射を100%赤外線エネルギーにする物体を放射率=1として定義しています。
この放射率が高いほど、赤外線を多く放射しているので計測しやすい物質といえます。
放射率は物質によって違います。

9N100003

この画像を例にとると、人の皮膚の放射率は0.98とされてますので、通常の体温よりは、低く計測されるわけです。
メガネの部分は、材質が、ガラスやプラスチックなので放射率が皮膚よりも小さいのと、反射の影響で温度が低く表示されています。
なので、表示されている1番の32.7℃は、異常ではありません。

よくインフルエンザ対策として、人の移動が多い検問にも使用されますが、その際は、周囲の相対温度での計測がサーモグラフィでは使用されます。
絶対温度を測定する場合は放射率の補正が必要になってきます。
他にも、放射率は角度や表面状態にも影響しますので、画像の顔の端が低く表示されているのはその為です。
そういった点の注意が、赤外線サーモグラフフィ測定には必要になってきます。

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測定|2016/11/21|Comments (0)

%(パーセント)?Vol?「単位」の基本が分かる!

こんにちは、ISO爺マンです。
社内体制の改編で、この名前もそろそろ見直す時期が来ております。

それはさておき、今回は軽めの単位のお話です。

 

分子と分母は同一系ルール

%(パーセント)というのは、割合、比率を示す単位ですが、計量単位でもけっこう使われます。
%も、それより小さいppmやppbも、割合ですから、濁度の単位の時にも書きましたが、分子と分母は同一系のものでないといけません。
1mg/L → 1ppm なんて変換は、してはダメですね。
分母が体積、分子が質量、と一致しないからです。
もちろん1mg/L自体は問題ありません。1Lの液体中に対象物質が1mg含まれている、ということだからです。

 

vol%とは?

で、%ですが、ガス検知器などのカタログに、vol% というのが出てきます。
volというのはvolumeの略で、体積・容積を示します。
通常、計量単位で%が使われる場合は、質量比率を表します。
正確にいうとwt%なのですが、何もない%であれば質量比率と考えていいです。
例えば、10%の食塩水という時は、100gの食塩を真水に溶かした1kgの溶液 ということです。
水1Lに100gの食塩を溶かした溶液 では、決してありません。
で、通常の質量比率ではなく、体積での比率を表すのがvol% なんですね。

しかし!... %にはvolが付いて区別されているのに、ppmにvolが付いているのを私は見たことがありません。
何故なんでしょう。同じように扱わないといけないんじゃないか、と思うのですが。
計量法の関連法規である「計量単位令」には、別表第三の五に

 

濃度 質量百分率 物質中にその質量の百分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量千分率 物質中にその質量の千分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量百万分率 物質中にその質量の百万分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量十億分率 物質中にその質量の十億分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量一兆分率 物質中にその質量の一兆分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量千兆分率 物質中にその質量の千兆分の一の質量のある成分を含有する濃度
体積百分率 物質中にその体積の百分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積千分率 物質中にその体積の千分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積百万分率 物質中にその体積の百万分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積十億分率 物質中にその体積の十億分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積一兆分率 物質中にその体積の一兆分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積千兆分率 物質中にその体積の千兆分の一の体積のある成分を含有する濃度

と示されています。
ほら、きっちり質量と体積は区別されているじゃないですか。
ちなみに各々の記号は、百分率:% 、千分率:‰ 、百万分率:ppm 、十億分率:ppb 、一兆分率:ppt 、千兆分率:ppq となります。

概ね、液体の場合は質量比、気体の場合は体積比と考えていいです。
これは、液体の場合は体積よりも質量を量る方が、気体の場合は質量よりも体積を測る方が簡単だから、というのが理由だと思います。

...それと、実は mol%というのもあるらしいのですよ...
またまた、ハカレンジャーライターのガッチャガッチャマンに何か言われそうです。
剣呑、剣呑。

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1mol(モル)単位を徹底的に分かり易く解説してみた。

モルという単位があります。SIでの基本単位の一つです。
元々はドイツ語でMolなんですが、SIではmolになります。英語の綴りではmoleで、モグラとかスパイとか色々な意味がついてくることから、アイザック・アシモフというSF作家がこれをネタに何か書いてました。
ハカレンジャーでもISO爺マンさんがネタにしてましたが、結論が

「私は光量子計には近付かないようにします。」

ってなんのこっちゃわからないオチだったので、ガッチャガッチャマンがサンダーバードよろしくヘルプに飛んでまいりました。
ちなみにISO爺マンさんの時代だとマグマ大使に出てくるモルですね。
英語版での説明文がまんま”mol”です。

ではまずmolの定義です。
「0.012キログラム(kg)の炭素12の中に存在する原子の数に等しい要素粒子を含む系の物質量」

高校の物理化学をサボってた人(俺は文系だ!って?)が、この文章見て「ああそういうことか」って納得したら、そ
れはそれで(違う意味ですが)怖いです。

ではまず文章をバラバラにしてみます。
・0.012kgの炭素12
・原子の数
・それに等しい要素粒子を含む系の物質量

余計わからん?
いやいや
では説明です。

 

0.012kgの炭素12

まず炭素です。
これは原子番号6番の元素で、記号は”C”です。
この”C”はみんな知ってるカーボン(carbon)の略です。
なんちって。
carbonは英語で、元素の名前の元はラテン語なので本当はcarboniumです。
日本語では”炭”、だから炭素。
原子1個で分子でもあります。(これを単原子分子と言います)

元素の中には複数の原子で分子を構成するものもあります。有名な酸素とか水素とかは、分子になると2個ずつのペア
になるので、酸素原子はO、酸素分子はO2、水素原子はH、水素分子はH2、というように書きます。
炭素は区別無く単に”炭素”または”C”って書かれます。

続いて炭素12です。
炭素は原子番号6なので、イメージとしては原子核内に陽子が6個あり、その回りを電子が6個回ってます。
陽子は”ようし”です。”ようこ”さんではありません。でも逆に電子を”でんこ”と読んで擬人化する輩も・・・

で、次の”12″は原子量です。

たとえば水素原子は普通の場合、陽子と電子が1個ずつで原子番号1、原子量1となります。陽子は正電荷(+の電気)を、電子は負電荷(-の電気)を持っているので±0で釣り合ってます。
もし陽子が2個だったら電子も2個ないとバランスが崩れます。
じゃ原子番号2のヘリウムは陽子2個の周りを電子2個が回ってるの?
となりますが、色々あって陽子2個と中性子2個の合わせて4個の回りを2個の電子が回っています。
この中性子というのが電荷を持たず、原子量だけ増やしてます。ヘリウムの原子量は4です。

ところで周期表があれば水素のところを見て下さい。
原子量がちゃんと1になっていません。
え?今調べたら1.00794って。
ガッチャガッチャマンが習ったときには1.00797だったのに。
良かった、酸素は15.9994だった。

話は戻って、水素の原子量が1でないっていったいどういうことかというと、殆どの水素は陽子電子ともに1個ずつとい
う普通の水素なんですが、中に変わったのが居て陽子電子中性子ともに1個ずつになってるんです。
これを重水素といい、英語ではdeuterium(デューテリウム)とも言います。
これ原子量は2です。
更に変わったのには陽子電子が1個ずつなのに中性子が2個という三重水素(英語ではtritiumトリチウム)なんてのまであります。
原子量は当然3です。
一番多いのは普通の水素原子ですが、重水素と三重水素も自然界にわずかながら存在してます。
これらを総称して同位体(isotopeアイソトープ)と言います。
電気的な特性が全く一緒なので、化合物も同じものを作ります。
でも重いです。
この水素とその同位体を自然界に存在する量で平均したら1.00794になったので、これが水素の原子量になるわけです。

これらを
水素1 元素記号H
水素2 元素記号D (デューテリウム)
水素3 元素記号T (トリチウム)
と書く場合もあります。
水素2の水はH2OではなくD2Oって変。
一個だけだったらHDO???

話は大きく戻って炭素です。
炭素12は今までの話から陽子、電子、中性子が全部6個ずつの炭素原子だって事がわかっていただけたと思います。
でも変わり者はどこにも居るわけで、炭素の中にも中性子の数が7個のと8個のがちょっとずつ居ます。
で、平均すると12.0107位になります。
そうそう、この原子量の数値は全て誤差の範囲でこれくらいというものです。
物理量はこんなのが多いんです。
で、ちゃんとした(?)計算に用いる場合には原子量まで指定して”炭素12″とか書くわけです。

 

原子の数

ちなみに原子量を数えるときには陽子数+中性子数で、電子数は含みません。
理由は陽子や中性子に比べて電子が非常に軽いこと(1800分の1より小さい)と陽子と中性子の質量差は電子くらいしかないことがその理由です。
ちなみに電子+陽子=中性子という話もあります。

この原子量、人間の感覚ではよくわからないので、単位を付けて12g(0.012kg)にしたらわかりやすいですよね。
じゃ12gにしましょう。
ところで炭素原子をいくつ集めたら12gになるんでしょうか。

答は6.022×10^23個(6.022掛ける10の23乗個)です。
炭素12をこれだけの個数集めると12gになります。
面白いことに(というか当然のことですが)どの元素でもこの数あつめると”原子量”gになるのです。
鉄56をこれだけ集めたら56g、金197なら197gとなります。
わかりやすくていいですね。
で、この数値のことをアボガドロ(アヴォガドロAvogadro)数っていいます。
え、いまはアヴォガドロ定数だって?
アヴォガドロも人の名前です。
で、正確には6.022のあとにもっと数字が続くんですが、単に6って書いてある本もあるし。
このぐらいにしといたるわ。

 

それに等しい要素粒子を含む系の物質量

続いて、酸素とか2原子分子の時はどうなるのかっていうと、これもアボガド数、もといアヴォガドロ数個集まると水素で2g、酸素で32g(“分子量”gですね)になります。
原子でも分子でもそのひとかたまりを要素粒子とすれば、タンパク質などの巨大分子になってもそのまま計算出来ます。
便利でしょ?

これにはおまけがあって、気体なら何でも当てはまるのですが、アヴォガドロ数個の気体分子(ヘリウムなどは気体でも1原子分子です)が集まると、その体積はほぼ22.4リットルになります。
これも便利でしょ。
これ使って質量濃度と体積比の換算を行う人も居ます(そういうご質問が来たことがあります)、。

 

結論

1モルとは
「アヴォガドロ数個の要素粒子(原子または分子)の集合体で、その時の質量は”原子量”g(グラム)。
気体の場合は加えて22.4リットルの体積を占める」

※アヴォガドロ数:6.022×10の23乗
※SIではkg(キログラム)が標準なので、”原子量/1000″kgとなる
※モル体積:22.4リットル

※※この文章中の物理量に関しては、元々ある程度の誤差を持って定義されているもののほか、再測で更新されているものや定義方法が変わったものなど、色々な理由で異なるものもあり、絶対に正しいものではありません。
例:水素の原子量 1.00797→1.00794
モル体積 22.4リットル→22.7リットル(気圧の違い)→24.8リットル(気圧・気温の違い)
など。

ちなみにこのアヴォガドロ数がSIでの質量の基準になるかも知れないので、ISO爺マンさん、知っておかないとまずいかも。

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