溶解性のない物質を測定するには?SS測定を利用しよう!

不溶解性浮遊物質は、SSである。
と言われても、なかなかピンと来ませんよね。

ここでは、不溶解性浮遊物質とはそもそも何か。
SSとは何か。
そんな基本的な事を解説していきたいと思います。

 

溶解性物質と不溶解性浮遊物質

まず、不溶解性浮遊物質を分かる為には、溶解性物質を理解する事が大切です。
参考にさせて頂いたコトバンクには、こう書かれてありました。

 

溶解性物質 ようかいせいぶっしつ

世界大百科事典内の溶解性物質の言及
【浮遊物質】より

…浮遊物質は粘土鉱物に由来する微粒子,下水や産業廃水中の微粒子,プランクトンやその他の微生物,粒子状の有機性物質などで,汚濁の原因となるばかりでなく,汚泥の原因ともなる。浮遊物質に対するものとして溶解性物質dissolved matter(略称DM)がある。両者を区分する方法は定まってはいないが,もっとも一般的には,0.45μm孔径のメンブランフィルターなどを利用したろ過により,通過できない成分を浮遊物質,通過したものを溶解性物質としている。…

出典 :
https://kotobank.jp/word/%E6%BA%B6%E8%A7%A3%E6%80%A7%E7%89%A9%E8%B3%AA-1432142

 つまり、水などの媒質に溶けないもののうち、沈んでしまわないものです。

 

SSとは?

次に、SSの説明に入ります。
SSは、直径2ミリ以下の不溶解性浮遊物質です。
不溶解性物質は、水質と外観を悪くさせます。

10μm以下の小さい不溶解性物質の分離は、「凝集処理」や「膜ろ過」が有利です。
一方、通常の10μm~2mm程度のSS成分であれば、通常の沈殿装置やろ過などで除去する事が可能です。

不溶解性物質とは、水中に浮遊または懸濁している直径2mm以下の粒子状物質の事です。
軽すぎれば、沈殿しないというのは何となく想像が出来ますよね。
不溶解性物質は、SSまたは懸濁物質(けんだくぶっしつ)とも呼ばれます。

濁り物質の正体は、降雨時に発生する土の粒子、沈降しにくい粘土の微粒子。
下水や工場排水などに由来する有機物および金属水酸化物などです。

測定方法は、試料水をガラス繊維ろ紙(孔径1μm、直径24~55mm)を用いてろ過・乾燥後、ろ紙上に捕集された量を秤量します。
試料水1リットル中の重さに換算して浮遊物質量(mg/L)とします。

 

水の濁り具合=水中への悪影響

浮遊物質が多いと、大変な事が起こります。
この浮遊物質が多くなると、まず水の透明度が低下します。
そして、魚類のえらがつまって死んだり、光の透過が妨げられて水中植物の光合成に影響し、発育を阻害します。
また、魚の産卵場、ノリの養殖場等での懸濁・付着などによる障害が発生します。
小さくて軽い浮遊物質ですが、これが多すぎると、このような悪影響が起きてしまうんですね。

 

河川の濁り(SS)と透視度の相関性

SSの測定は乾燥器や天秤などの器具が必要なため、現場で簡単に測定できないという欠点があります。
結構、面倒臭いんですね。
これに対して透視度は、透視度計さえあれば、どこでも手軽に測定できるという利点があります。
そこで、降雨時に採水した河川の濁水の透視度とSSを測定して比較すると。
透視度の逆数とSSの値には比例の関係が見られます。
この関係から、透視度を測定すれば、SSの概略値を推定する事が出来ます。
但し、残念ながらこの相関性は、同時期の同地点での測定に限定されます。

 

いかがでしたでしょうか?
小さい物質であるSS。
こんな小さなものが集まれば、大きな被害を水中に与えてしまうのですね。
水の透明度を守るためにも、定期的にSSはチェックしなければならないのかもしれませんね。

参考文献 :
図解入門 よくわかる 最新水処理技術の基本と仕組み[第2版]

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ライカのセオドライトを実際使ってみた!

電子式精密セオドライト T3000

ライカの最高峰セオドライトT3000

T3000です。
名機です。
現在のライカジオシステムズ(ライカ)の測量機のブランドがまだ「ウィルド(WILD)」だった頃、 民生用世界最高レベルの精度を誇った電子式セオドライト(経緯儀)です。

※WILDはワイルドではありません、ドイツ語なので”ウィルド”って読みます。
でもガッチャガッチャマンの怪しいドイツ語ではヴィルトって読んでしまいそうに・・・
ちなみにライカでは”セオドライト”ではなく、”セオマット”って言ってました。
また、日本などの一部では”トランシット”って言ってる人も居ました。
(ガッチャガッチャマンの同級生の某超有名大学の教授も言うてました、おっさん間違うてんで。)

 

測角精度

どのくらい精度がいいかというと、測角精度が0.5秒(σ1)。
角度0.5秒って想像出来ますか?
角度1度(一周の360分の1)の60分の1(1分)のそのまた60分の1(1秒)の更に半分!
約100m先の0.25mm(シャープペンシルの芯の半分!)をこっちから見たときの幅が0.5秒です。
この精度ということは、200m離れてピストルで撃ったらそのうちの概ね2/3の弾丸の先っぽが0.5mmの芯に命中って、漫画でもない命中率です。
10m先まで来たら0.025mm=25μm

実はライカではこの精度は珍しくなく、T3000とその派生機種(T3000A、T3000D、TM3000など)以外にも、T2000、T2002、TC2002TCA2003、TM5100、TM5100A、など数多くの機種がこの精度を備えていました。
現在でも、数機種がラインアップにあります。
日本のメーカー?
最近は頑張って同等の数字をたたき出す機種があります。

現在でも凄いこの精度を1989年に実現していた訳で、当時としては羨望のマシン。
先ほどの変教授や某大手電機メーカーの担当社員、某橋梁建設の職人、などから
「これ欲しかったんやけど」
とか
「いっぺん使うてみたかった」
「やっと手に入った」
などの声を聞いております。

ちなみに最小表示単位は0.1秒なので10m先で5μm。
昔の言い方だと、5ミクロン!
これ、一万円札(≒0.1mm)を20枚にスライスできる厚さです。
1万円札を平らなところに置いて、T3000で覗いて。
0.1秒動かす毎にパン切り器でスライスしていったら20枚に増えます。
すぐばれますが。

 

使用方法

ガッチャガッチャマンは、このT3000を実は使ったことがあります。
何が凄いって、0.1秒表示の場合、最後の一桁が静止してくれないのです。
常にふらふら動いていて、実は機械のせいではなく、環境のせいだったのです。
つまり、室内に於いても外を通る車等による振動、人の動き、わずかな空気の流れ、室温の変化、などの影響で微妙にT3000が動き、これを検出するとんでもない感度の良さを持っていたということです。
ということで、残念ながら1万円札を20倍にする方法は無理だと言うことがわかりました。

実用上でも人が目で見て認識するという方法は困難なので、ライカ製のシステム(TMSやAxyzなど)に組み込んで、計測値をPCで平均計算するという使用方法がほとんどです。
そのTMS(Theodolite Measuring System セオドライトメジャリングシステム)は2~8台のT3000を使用して、三角測量(角度のみを計測する)の方法(非接触)で、概ね30μm以内の精度でxyzの三次元座標を計測することが出来る、という化けもんシステムでした。

※TMSという名称はアメリカ向けだそうで、本来はManCATというソフトウェア名がシステム名になったものだと聞いたことがあります。
現在のライカにはTMS(Tunnel Measurement System)という同名の別物が存在するので、混同しないように(時代が違うので混同しようがないという話も)

さてこの名機T3000、高性能が故にいろいろな無理難題を背負わされる事になりました。

 

オートコリメーション測定

※オートコリメーション測定とは
鏡の方を向いたとき、正確に正対していれば自分の目が見えます。
セオドライトでも望遠鏡内に専用のターゲットが組み込まれていれば、それが見えます。
もし正対していないなら、セオドライトの角度を変えることで正対するように持って行けます。
このときの角度の変化量によって鏡がどちらにどのくらい傾いているかが正確に求められます。
これをオートコリメーション測定といいます。

オートコリメーション測定をするために、望遠鏡内にオートコリメーション用のターゲットを組み込みました。
この機種はT3000Aです。

 

PCコントロール

繋いであるPCからのコントロールを行うために、望遠鏡を回転させるためのモーターを内蔵しました。
望遠鏡の口径が大きいのでどの向きでも自由というわけではありませんが、ほぼ任意の方向に向けることができます。
PCから水平角と鉛直角を指定してやればそちらを向きます。
本機には専用のジョイスティック(!)が付属していて、それでの操作も可能です。
この機種はTM3000です。

 

測距(距離測定)

ターゲットまでの距離を測ることが出来れば、1台だけでxyzを求めることが可能になります。
(距離測定が出来ない場合は三角測量になるので最低2台必要)
TM3000の上に光波距離計(英語ではDistancemeter、ドイツ語ではDistomat)を載せてると距離と角度の同時計測が可能になります。
TM3000の上にDI1600やDI3000という距離計を載せたものがTM3000Dになります。

※TM3000には自動視準(ターゲットの真ん中に望遠鏡を向ける機能)も付いているので、PCと繋いで自動計測をすることも出来ます。

 

計測位置確認

TM3000にレーザーマーカーを取り付けることで、視準位置に赤いレーザーのマークが映り、どこを視準して計測しているかがわかるようになります。
もう1台のT3000と組み合わせることで三角測量も楽になります。
この機種がTM3000Lです。

 

計測位置視認

TM3000の望遠鏡内にビデオカメラを組み込んで、計測時にどこを視準しているかをPCなどで確認出来るようになります。
この機種はTM3000Vです。

 

測距+視認

TM3000Vに距離計DI2002を載せると、測距時にもどこを視準しているかを見ることが出来ます。
このTM3000に距離計とビデオが付いた機種がTM3000D/Vです。

 

拡張機能一覧

元々の素材が大変良かったT3000の特徴と、追加機能を付加するに際して欠かせない性能アップもここでまとめてみましょう。

基本機能

測角 アブソリュート・エンコーダー使用
標準偏差(水平角・鉛直角ともに)0.5秒(DIN18723)
最小表示0.1秒
望遠鏡 口径52mm、パンフォーカル式(合焦距離によって視野角が変化する)
最短合焦距離0.6m(補助レンズ使用で0.5m)
自動補正 二軸液体式、作動範囲(縦横とも)3分、設定精度0.1秒

 

追加機能

モーター 50度/秒(縦横とも)
自動視準 視準精度1km先で15mm以内
視準時間30秒以内
測距
(DI2002の場合)
標準偏差1mm±1ppm
測定時間3秒以内
測定範囲1素子プリズムで最大3.5km

ビデオ部分は詳細不明ですが、オートフォーカスだそうです。

 

用いられるシステムと目的

TMS(=ManCAT) セオドライト(測角機能のみ)を用いた精密三次元計測。室内がメイン。
車、航空機、電車等の製造管理に多く使用され、ほとんどのメーカーに納入されていたと言われる
ATMS AutomaticのTMSという意味で、TM3000LとTM3000Vを用いて、屋外でもセオドライト三次元計測システムが使用できるようにしたもの。
APS Automatic Polar Systemの略。TM3000Dを用いてターゲットプリズムの位置変化を捉える変位計測システム。特にダムや橋梁などの屋外の大規模構造物の管理に使用された。
Axyz アクシーズと読む。前記3システムを統合したシステム。3システムがMS-DOSベースなのに対してWindowsベースとなる。

計測対象

さて、いったい誰がこのとんでもない機械を使って、何を計測するのでしょうか?

ちょっと前にヒントがあります。
「車、航空機、電車等の製造管理に多く使用され」
ガッチャガッチャマンが実際に訪問したことがあるユーザーの用途では、あまり細かく書けませんが航空機、人工衛星、大型エンジン、大型発電機、といったところです。
実際に人工衛星関連は複数の会社で納品に行ったので、そのような用途には良い計測器&システムだったのでしょう。
後継機種を購入された所もあります。
ちなみに海外にも行ってます(機材だけですが)。
いずれも工作精度が数10μmのオーダーで必要なものばかりです。

 

計測

では例としてTMS(ManCAT)での計測の要領を挙げてみましょう。

 

 計測は室内で

室内で空調を効かせておくと
“温度変化が少なく”
“直射日光による歪みが発生せず”
“風による影響がない”
という精密計測に必要な最低条件を満たすことになります。
ただし、空調による風や振動は避けなければなりません。

 

 計測は明け方前

計測時刻は概ね午前3時~5時くらいの日の出前で、
“外部からの振動(車や鉄道、人などによるもの)がほぼ無い”
“日照による温度変化や建物の歪みも少ない”
という条件です。

 

 計測機は事前設置

計測する1時間以上前に機材の設置を行うことで、環境の温度と計測機の内部温度を同一
にすることで、温度変化による誤差を排除します。
設置直後は自重で位置が変わる可能性が高いので、それを避ける意味もあります。

 

 実測時間は短く

一式の計測は概ね10~15分以内で終わらせます。
如何に良い環境を整えても、時間の経過とともに外乱の影響を受ける確率は増えていきま
す。
実測時間を短くすることでそのような影響を最小限に出来るので、計測時間を短くする手
早い計測が必要です。
また、前記のような空調の影響を排除するために、計測中は空調を停止することもあるの
で、その場合も温度変化の起こる前に計測を終える必要があります。

 

 データはその場で検証

日を改めると同条件での計測は出来ないので、一式全部の計測を再度行う必要があります。
データをすぐ確認すれば、再計測が必要になった場合でもその部分だけを続けて計測する
ことが可能です。

 

 計測時重要事項

その他注意すべき点も多々あります。

計測機の精度が尋常ではないので、基準長(スケールバーなど)やターゲット(罫書きやシー
トなど)位置などの精度が重要になります。
計測(視準等)は一人で行います。
複数人員で計測すると視準の癖などで、ほぼ間違いなく誤差が発生します。
せっかく計測機の精度が生かされません。
計算結果は1/1000mmの桁まで出力されますが、精度としては1/100~3/100mm程度になる
ので有効桁数に注意してください。

 

欠点

T3000にもいくつか問題点というか使いにくいところもありました。

 

 表示言語

日本だけの問題ですが、操作パネルの表示が7セグメント表示なので、日本語表示が出来
ません。
英語等の表示は可能なので、英語わかれば問題ないんですが。
なお、アルファベットでも7セグメントだと癖があるので慣れないと読みにくいのは一緒
です。

 

 巨大対物レンズ

望遠鏡のパンフォーカルの対物レンズの口径が大きいので、縦に一回転出来ません。
このせいで大きなパラボラアンテナの計測に使う事が出来なかったという話を聞いたこと
があります。
方法はまあ内緒ですが。

 

 測量機ではない

測量機としての認定がないので、公共測量業務には使用できません。前の方にも書きま
したが最終桁(0.1″)が静止しないので読みにくく、かなり重いことと合わせて実用的に
はいろいろ問題があります。
※公共測量に使用される測量機は国土地理院の認定と1年以内の検定が必要ですが、T3000
は測量機の認定を取っていないので公共測量には使用できません。
実は使用した人が多くない理由の一つがこれです。測量に使用できないセオドライトを
何百万も出して買う人は普通は居ないですから。

T3000は名機ですが、現在ではほとんど使用されていません。
理由は機材が古くなってメーカーサポートも難しくなったことや、後継機種が出たこと、古い
プログラムは古いPCでなければ動かない、などです。
ガッチャガッチャマンはManCATとAPSしか見たことありません。残念です。

実はライカ(WILD)にはこのT3000よりも50年前に同精度のセオドライト(アナログ式です)があっ
たという、とんでもない話もあります。その辺はまたそのうちに。

気象観測とアネモマスター風速計

株式会社レックスでも設備している風速計の一つに「アネモマスター」という熱式風速計があります。

アネモマスター風速計

画像で見ると、こんな感じ。
皆さん、アネモマスターの語源をご存知でしょうか。

 

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熱線式風速計の原理

 

さて、アネモマスターは熱線式風速計なので、熱線式風速計の原理をもうちょっと詳しく
見てみましょう。
(参考文献:日本カノマックス技術情報、小林理研ニュース、他)

まず、周囲の温度よりも高温の物体があるとします。
放っておけば、この物体から回りの空気へ熱が移動して物体の温度は下がります。
このとき、空気の流れ(風)があって物体にあたっていれば、熱の移動量が大きくなって物体の温度の下がり方が早くなります。
※風がない場合は物体から空気へ熱が移動すると周囲の空気の温度が上がります。
空気がその場にとどまっていれば(あるいは動きが少なければ)、熱の移動量は少なくなっていきます。

実際には地球上では空気の対流が起きるので、ゆっくりですが常に物体よりも温度の低い空気が入ってくることで熱が常に移動し続けることになります。
風が吹くと、常に温度の低い空気が多く当たり続けることになるので、熱の移動量が大きくなります。

→要するにおでんの芋が熱いときに、箸で持ったままにしておくとだんだん冷めてきますが、ふうふうと吹いた方が早く冷めるのと一緒です。

もし風の速さ(風速)と物体の温度の下がり方(熱の移動量)が比例していれば、下がった温度から風速を算出することが出来ます、
よね?
条件として物体と周囲の温度(差)がわかっていなければなりませんが。

→口をすぼめて吹くのと、大口を開けて吹くのとでは、吐く息の速さが違います。
芋の冷め方も違うでしょ?

実に都合が良いことに、20世紀の初め頃(100年以上前)にモントリオール大学のルイ・V・キングという人が

”失われる熱は風速の1/2乗(平方根~要するにルート√です)に比例する”

という近似式を発表してて、
熱線式風速計を製造している各メーカーはみ~んなこれを基本にしてます。
ガッチャガッチャマンは英語弱いので論文の中身はよくわかりませんが、
読んでみたい人は、

http://rsta.royalsocietypublishing.org/content/214/509-522/373

へどうぞ。

※キング:ルイ・V・キング(Louis Vessot King1886~1956カナダ)
キングの式の考案者。発表時点でモントリオール大の物理学助教授
※論文もroyalsocietypublishingにあるようです。

 

キングの式

さて、物体の温度が下がると風速がわかるようになりました。
例えば、計測を開始して10秒で1度下がりました。
このときに風速1mだったとしましょう。
次の10秒でもう1度下がったらそのときも風速1mでしょうか?

実はそうではないのです。

”失われる熱は風速の1/2乗(平方根)に比例する”

と書きましたが、比例には比例係数というものがあるんです。
普通の一次式での

y=ax+b

における”a”がそれにあたりますが、このキングさんの式では係数の中に

”物体と周囲の空気との温度差”

という項目があるのです。
今の例でいうと2回目の計測では物体と周囲の空気との温度差が1度減ってるので、風速は一度目(1m)よりも大きくないと1度下がりません。
3回目にはトータル2度下がってるので更に・・・・

→物体の温度と周囲の気温の差が10度あったとすると、
最初の風速が1mだとすると次の風速は1.21m、3回目は1.56m、5回目には4m、9回目(2度差から1度差にする)では風速25m!
10回目は何と風速100mって。

これらは簡易計算なので実際にはもっと大きな数値になります。
最後には物体の温度と周囲の空気の温度が等しくなってしまい、いくら風が当たっても温度が下がらなくなります。
これではまずいので、実際の計測機では熱線を一定温度になるように(温度計で監視しながら)加熱してます。
これを素子として使用することで物体と周囲の空気の温度差を保ち、連続計測を可能にしているわけです。

え、物体の温度変化がないのにどうやって測るかって?

物体の温度(高温)を維持するために加えられる電流量を計測すれば、これも失われる熱を補完する量なので風速に比例するのです。
これなら常に1度分の熱量(電力)が失われると風速1mって答が出ます。

以上が熱線式の簡単な説明で、風に当てるための熱線、熱線を加熱する電源と計測器、熱線の温度を計測する温度計、周囲の温度を計測する温度計、
以上があれば風速計を作れてしまうってことです。

 

各メーカーの創意工夫

実際にはそう簡単ではないので、各メーカーが色々工夫を凝らしてるようです。
例えば日本カノマックスでは計測時に気圧の変化があると計測結果に差が出るということで、気圧計測も同時に行って精度を上げる方法について特許取ってるみたいです。

熱線式風速計は可動部分が無いことと小型化が簡単なことから、微風速の場合や狭いとこ
ろの計測によく使われます。
さて、ここで質問です。
熱線式風速計が使えない・使ってはいけない状況があります。
どんなときでしょうか。

これまでの話では”物体と周辺の空気”という書き方をしていたのですが、正式には”周辺の気体”です。
ということは”可燃性気体”(例えばメタンやプロパン)である可能性もあるんですね。
メタンやプロパンのガス流を計測しようとして熱線式風速計のヒーターを近づけたらどうなるでしょう。

ドカン!

ということで、可燃性気体が存在する可能性のあるところでは熱線式風速計を使ってはいけません。
そのような環境向けにはベーン式(小さな風車がついています)風速計などがよく使われます。
レックスでは出荷の際に出荷前点検(ちゃんと動作するか、指示値は正確であるか、付属品は揃っているか、など)を行っています。
本来は使用直前にも動作確認をするべきなんですが、風速の場合は角度や距離などのように簡単に使用できる基準がなかなかないので、そのまま当社を信頼していただくしかありません。

 

どうしても嫌って?

仕方がないので、自動車を用意していただきます。
助手席の窓から風速計を出した状態で一定速度で走って下さい。
その時の時速÷3600で風速が計算できます。
例:時速36kmで風速10m/sec、時速40kmでは風速11.1m/secになります。

合いました?

車のメーターが正確であるとか、運転が一定速度で安定しているとか、手持ちの風速計が動かないとか、
色々難しい条件がありますが、理屈の上ではそこそこの値が出るはずです。

これでも嫌な場合はちゃんと風洞作って・・・・
そんなこと出来るんだったら風速計をレンタルする必要はないですね、
失礼しました。

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価値のあるテレビ番組

価値のあるTV

ガッチャガッチャマンはテレビっ子ではありません。

いわゆるテレビっ子世代のはしりの年代なんですが、
昔から番組の好き嫌いが激しくて、

のべつテレビがついているという環境にはありませんでした。

今でもテレビ放送の9割以上は無価値以下だと思っています。

そんなガッチャガッチャマンが推薦する番組がNHKの

「総合診療医ドクターG」

です。

別に知的レベルが高いとか、

知らない世界を見ることが出来るとか、

クイズ形式が面白いとか、

新しい知識が手に入るとか、

そんな事はどうでもいいんです。

この番組の価値がどこにあるかっていうと、

「現象(症状)から原因(病名)をいくつか推定し、それを別の条件を加味して絞り込んでいく」

という作業を逐一見せることで、他の分野の全ての業務における基本的なトラブル(等)対応作業のお手本を見せてくれているからなのです。

特にすごいのは

①最初は問診のみで絞り込む

→この時点で相手の言い分(主訴)をしっかり聞き取ることと、

こちらが確認しておきたいことをしっかりと聞き出しておくことが重要です。

※営業・質問やトラブル対応の電話対応などがレックスでの業務に当たります。

ここでしっかり聞き取りを行うためには対応機材やシステム、使用方法を理解していないといけません。

②必ず複数の原因を考える

→問題の原因を決め打ちしてしまうとつじつまが合わなくなっても

無理矢理合わせるか(間違う)、

最初からやり直す時間の無駄が発生します。

番組では豊富な医学の知識がものをいいます。

※使用条件・機材構成・(失礼ですが)相手のレベル等も考慮しなければなりません。

実は計測機の性能(精度や計測時間など)も関わってきます。

③複数の原因の組み合わせになる場合もあるので、

一旦絞り込んでも固定しない。

→この範囲はこの原因、別の範囲は別の原因ということもしばしばあります。

※特に複数の計測機などを組み合わせて構成されているシステム商品については注意が必要です。

④絞り込みの際には根拠を示す

→気分だったり思い込みだったり先入観だったり相手先の要望だったり。

そんな事で判断を誤ると、トラブルが大きくなったり取り返しがつかなくなります。

知識だけでなく、相手にわかる説明が出来なければ・・・・

※相手の思い込みの場合もあるので、引きずられないように。

また相手を納得させることが出来る説明(中学生にわかるように説明できればOKです)が出来るかどうか。

⑤必ず結果の確認を行う

→対策が正しかったか、もっと良い方法はないか。

などの検証を行っておくことが今後の財産になります。

※対策しっぱなしではなく、結果どう変化したか、うまくいったか行かなかったか、どの時点でOKか、など。

これが俗に言う運用ノウハウです。

というところです。

当然といえば当然なんですが、

これらを行うために最低限必要な知識と経験があることが前提です。

この番組の場合は医学ですが、他の分野に於いてもそれぞれの必要条件が存在するはずです。

存在しない分野がある?

それはネコ(の手)でも出来る仕事です。

人は要りません。

レックスには取扱時に資格が必要なもの、

取扱に資格は必要ないが運用に対しては資格が必要なもの、

特に資格は必要ないが計測条件を満たす環境を整えなければならないもの、

計測に一定の条件があるもの等、多種多様な計測機があります。

一人で全部見ることは出来ないので、複数の担当者が手分けして対応しています。

困ったら連絡してみて下さい。

レックスレンタルについての詳細については、コチラ↓

http://www.rex-rental.jp


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