気象観測とアネモマスター風速計

株式会社レックスでも設備している風速計の一つに「アネモマスター」という熱式風速計があります。

アネモマスター風速計

画像で見ると、こんな感じ。
皆さん、アネモマスターの語源をご存知でしょうか。

 

 

アネモマスターの語源

”アネモマスター”は日本カノマックス株式会社の風速計の登録商標です。
勝手に使ってはいけません。
一般名詞としての風速計は

”アネモメーターAnemometer”

または

”Wind Gauge”

になります。

アネモメーターには、風速計だけではなく風力計という意味もあります。

このアネモメーターの語源は、ギリシャ語で「風」を意味する”anemos”だと言われています。そこから風速計の名称としてつけられたのですね。

たまに天気予報で予報士の人が

「アネモメーターの観測によると・・・」
などと言う時があります。
その時は「風」の話なんだなと思って聞いてください。

アネモネ(学名Anemone coronaria)という花がありますが、これの語源も同じだそうです。
”風の花”ってことですね。

何故アネモネが風なのかはよくわかりませんけど。
春一番の頃に咲くからっていっても、それは日本の話なのでギリシャ関係ないし。
ギリシャでも春一番があれば。
ちなみにクリモマスター(これもカノマックスの登録商標)という商品もありますが、こちらはClimate(気象、環境)からの造語です。

 

アネモマスター 「風」(anemometerからの造語)
クリモマスター  「気象、環境」(Climateからの造語)

 

 

 

アネモマスター風速計

アネモマスター風速計には、熱線式風速計ベーン式風速計の2種類があります。
「風速計」という名前ですが、台風や低気圧、フェーンなどの風速を測ることは出来ません。
これらは「気象観測用風速計」を用いて計測します。

じゃ、アネモマスターは何の風速を測るのか、いや、それよりもアネモマスターと気象観測用の風速計はどこが違うのか。
気になりませんか?
ならない人は、ページを閉じていただいて結構です(笑)

まずはじめに気象観測に使用できる機材なんですが、これは気象庁のHP

 

http://www.jma.go.jp/jma/kishou/shinsei/kentei/index.html

 

に「検定対象測器[PDF形式:83KB](気象業務法第9条)」として載っていて、その中に風速計の種類の記載があります。

ここには

 

風杯型風速計

  • 風車型風速計

 

  • 超音波式風速計

 

 

3種があり、熱線式(およびベーン式)風速計はありません。

 

この時点で、気象観測には使用できないことになります。
なんで、熱線式風速計は気象観測に使えないんだ?
と思いませんか。

 

 

気象観測用に向かない風速計

この熱線式風速計の原理は次の通りです。

 

①熱線に電流を流して加熱する。

②熱線に風が当たるとその強さに比例して温度が下がる。

③温度が下がらないように電流の量を増やし、平衡状態にする。

④この電流量の増減で風速を求める。

⑤ただし、風の温度によって電流量も変化するので、気温の補償も同時に行っている。

 

この②で熱線に風が当たっていますが、長期使用すればするほど空気中のゴミなども熱線にあたる可能性が増えます。

ゴミがあたると・・・

熱線は破損します。
つまり長期使用に向かないということで気象観測用になっていないのです。
他の風速計はどうかっていうと、風杯型(お椀が3つ水平に回っている分)は、ゴミが少々あたった位では壊れません。
風車型(飛行機のような形をしていてプロペラが回る形式)も、同様です。
超音波式にいたっては超音波の送受部分をうまくカバーしておくと、全く風があたることなく風速計測が出来ます。

 

それでは、気象観測に使えない風速計の存在意味は何でしょうか。
実はメーカーのHPに答が書いてあります。

各機種のデータのページに”用途”というのがあって、そこを開くと

 

空調冷凍機器・設備の運用/管理 試験/開発、建物内の風速・換気風量計測、生産設備や生産工程の風速確認・調整、製品の開発や検査工程

というふうに書いてあります。

つまり、工場やビル環境、工事現場での計測などです。
たとえば、機材の性能調査・設計の適合性調査・粉塵の流れや冷却効率の環境調査などがあります。

個人でも役に立つ場合があります。

たとえば、エアコン等の吹き出し口や部屋のあちこちでの風速、換気扇等の吸い込み容量を計測する場合です。

ハカレンジャーに関係のあるレックスは、会社です。

そのレックスに関係の深いところでいうと、

 

工事現場では

・立坑や隧道等に於ける換気機材の性能

・立坑や隧道内での換気ダクトなどの取付状況

・空気の滞留場所の確認

・熱中症予防のエアコンの冷気の状況

 

工場関連では

・クリーンルームなどでの空気の動き

・生産工程での空気の動き(冷却や乾燥など)

・機材の性能試験(送風機とか)

 

実際にガッチャガッチャマンが行った現場の例でいうと、

○隧道(ずい道~要するにトンネル)工事現場における安全対策として行われる換気(酸欠や可燃性ガスや毒性ガスの発生などの対策)状況の確認。

→送風機の性能確認や、実際に作業場所まで空気が流れているかなどを計測します。

○空調設備の状況確認

→エアコンや送風機などの吹き出し状況や室内の風の回り方による効率的な空調が出来ているか、埃や粉塵が舞って(例えば)食品の上に行かないか、煙草の煙が流れていかないか、など多様です。

 

特にガッチャガッチャマンは煙草が苦手なので、持ち歩いててもいいかも知れません。文句言うのには裏付けが必要ですから。

 

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