赤外線サーモグラフィが1µmの差で輸出許可に引っ掛かる?!

赤外線サーモグラフィが1µmの差で輸出許可に引っ掛かる?!

当社レックスには、上の写真のような赤外線サーモグラフィ2機種があります。
片方はいかにも計測器という感じですが、もう片方は見た目デジタルカメラです。
見た目はもちろん使い勝手も違いますが、法律上の違いもあります。
見た目計測器の方は、輸出貿易管理令の規制リスト該当品で、日本国外に持ち出す場合は、経済産業省の輸出許可が必要となります。

この輸出許可を取るのには、2カ月くらい掛かるそうです。
以前、テレビ番組の制作会社から外国のロケで使いたい、というお問い合わせをいただいたことがありますが、そのせいで残念ながらボツとなってしまいました。

その頃は、TVS-200という機種しかなかったので、どうしようもありませんでした。
今回、追加された2機種のうち、見た目デジタルカメラF30Wは規制リスト非該当です。

したがって、メーカーなどの非該当証明(判定書)さえあれば、国外への持ち出しができます。

では、どこが違うのかというと...
センサーの「測定波長」です。

TVS-200TH6300Rは、8-14µmとなっていますが、F30Wは8-13µmです。
たった1µm波長が違うだけですが、この差が大きいわけです。
(参照 : http://www.meti.go.jp/policy/anpo/matrix_intro.html )

 

輸出貿易管理令・省令第9条の別表リストには、「要素素子を2次元に配列した赤外線熱型フォーカルプレーンアレーであって、それぞれの要素素子がフィルターのない状態において 8,000ナノメートル以上14,000ナノメートル以下の波長範囲で感度を有するもの」 と記されています。
(ちなみに、フォーカルプレーンアレーは ” Focal plane array “で、訳すと「面配列焦点」という意味になります)

1,000ナノメートルは1マイクロメートルなので、8-14µmは該当するが、8-13µmは該当しない、というわけですね。
多分、計測器としての性能的には、この1µmの差で、測定温度範囲とか温度分解能とかが違ってくるのでしょうけど、私には、国外に持ち出せる、持ち出せない、の差はもっと大きいような気がします。

もし、外国で赤外線サーモグラフィを使用する必要に迫られた際には、ぜひ当社レックスにお問い合わせ下さい。

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赤外線サーモグラフィーとは?3つの特長を分かり易く解説!!

赤外線サーモグラフィーが、最近熱いです!
見た目は、本当にただのデジタルカメラみたいなのですが、そんな小さな機械で、なんと赤外線を見ることが出来るのです。

そもそも、赤外線サーモグラフィーって何なのでしょうか?
ここでは、赤外線サーモグラフィーについての基本をまとめさせて頂きました。

 

 

赤外線サーモグラフィーとは?

単純にいえば、温度計です。
原理は、あらゆる物体には、温度に応じた赤外線を放出しており、その温度に応じて測定器内で、カラー別に処理し、わかりやすく映像として表示されるのです。
今、この測定器がキテルのは、様々な用途での使用・検査ができるからなのです。
インフルの検査みたいに、人の体温を測るもよし、構造物の劣化の診断(コンクリート剥離・ひび割れ)や電気回路配電の保守点検等、さまざまな分野でもちいられています。
測定方法が非接触なので非破壊機器の検査ができ、短時間で広範囲の測定が簡易に、しかも使用にあたって有害物質等の不要なエコなウルマティックな測定器なのです。

さあ、新たな可能性を発見するのにも、一度ご利用ください(笑)

空港などでは、入国者の体温をサーモグラフィーで監視しているそうですよ。
確かにサーモグラフィーで見ると、体温が色分けではっきり分かるので、水際対策にはかなり有効だと思います。

当社レックスでも、このところサーモグラフィーのお問い合わせがぐっと増えています。
レックスでは、デジカメタイプの操作が簡単なものから、構造物診断にまで使える本格的なタイプまで各種サーモグラフィーを取り揃えております!
さまざまな場所から大勢の人が出入りする展示会場などでは、臨戦態勢のようです。

実際、サーモグラフィで写真を撮るとこんな感じです。


(かなりピンボケで撮ってしまいました。ホントはもう少し鮮明に撮れます)

この3人はオレンジ色なので、近付いても大丈夫そうですね。右の男性はちょっと顔が火照り気味のようですが...
赤→白だとヤバいです。

もし、国内での感染がニュースになったら、たちまち品切れになってしまうかも知れません。
レンタル機器が稼動するのはありがたいのですが、そんなことにならないように願うしかないですね・・・。

 

 

サーモショットのメリット・デメリット

また、このサーモグラフィーという機器。
非常に便利な部分が多いんです!
非接触で放射されている温度エネルギーを赤外線カメラで捉え、それを画像として視覚的に表示してくれます。
一瞬で温度の高い低いが読み取れますし、光源が必要ないので暗闇でも大丈夫です。
煙などによって視界が少々悪いところでも、サーモグラフィーなら対象物を認識することも可能です!
すごく便利なんですが、同時に大きな弱点を持ちあわせていることも事実です。。。

例えば、ガラスなどは人間の目には透過して見えますが、サーモグラフィーには「ガラス」という物体として認識してしまうわけです。
そうするとガラスの向こうに見えているものも(人間の目では)サーモグラフィーには見ることはできません。

他にも、屋外で計測をする場合などは、電線等思わず日常生活では無視して見てしまっているものが計測対象物を遮ってしまっていたりすると、計測ができなくなってしまいます。
そういった、不利な条件も挙げればキリがないのですが、逆に言うと計測の時には、そういった計測の邪魔となるものを1つずつ潰していくということが必要になってきます。
(物理的に壊すわけじゃないですよ~)
計測する角度であったり、時間帯であったり、屋内であれば空調を前もってつけておいて部屋の温度を一定にしておいたり(これも厳密には難しいですが)など・・・・。
しっかり計測する対象物などを下見してもらって使うということが肝心です。

 

 

 サーモグラフィー の凄いオプション!

heri8_05

ラジコンってしたことありますか?
スネ夫がよくのび太に見せびらかしてましたよね(笑)
特に「ヘリコプター」なんですけど、そのヘリコプターが借りられるってなったらどうしますか?

サーモグラフィ用ラジコンヘリ HERI8-W7000F

じゃん!

サーモグラフィー用ラジコンヘリ』っていいます!

主に、空撮用として、
高層ビル外壁診断・ソーラーパネル劣化診断など、人が立ち入れない場所で使うことができます。
高所の構造物検査や、災害現場の調査にてお役に立てるのではないかなぁ、と思います。
ヘリコプターを操縦してみたかった方って結構いるんじゃないですか。
はたまた趣味で飛ばしている方とか。

そんな方に、とっておきのオプション品ですよね!

詳しくは、以下のサーモグラフィーの型番の種類をご覧下さいませ↓↓

R300 R300Z R300S H2630 H2640

※各ページ、オプション品に関する記載はすべて同じです。
※レンタル時にはメーカーによる講習が必要となります。

 

測定|2016/12/13|Comments (2)

赤外線サーモグラフィーの画像を集めた写真集。

こちらでは、当社レックスの取り扱っているサーモグラフィーの画像をご紹介させて頂きます!

実は!
当社レックスのサーモショットを使って頂いたお客様から、絶妙のタイミングでこんな写真が~~~
良い絵が撮れました、とのことです。
計測に使う写真を「良い絵」と表現するところがさすがです。
お仕事への愛情を感じますね。
すごく可愛いので載せてみます^^
快く「HPにもじゃんじゃん使ってください!」とおっしゃっていただいたF様に感謝です。。。

これらの写真はサーモショットF30Wで撮影されたもの。
こうやってレックスの機械たちが、皆様のお役に立っているんだなぁと感動しました!

 

お次に!
上の写真は、レックスが誇る高性能サーモグラフィーH2630でとったレックス社員の写真です。

このように、温度分布が色の変化でわかるようになっているので、特別な知識がなくてもわかりやすい!
ということでさまざまな業種のお客様からたくさんのお問い合わせをいただいています。
基本的には、温度の変化があれば何でも可視的に判断することができます。
無限の可能性を感じますね。

用途は本当にさまざまありますが、今回のように人を写真に写せば発熱している人間のみをピックアップすることも可能です。
社員の体調管理もばっちり。
というわけです。

以前、新型インフルエンザの流行の際に、空港でこういった機器が用いられたということもあり、一気に注目を浴びました。
現在では、鏡にサーモグラフィー装置を内蔵し、覗き込むだけで体温を判断、そして社員の体調管理と出勤管理を同時に行うような便利なものも出ているようです。
(こちらは、今のところレックスに設備はありませんが。)

 

赤外線って?

そもそも赤外線とはなんぞや(絶対零度以上の全ての物質から放射されている目に見えない光)ということから、熱とは温度とはという普段、よく使う用語の意味合いまで、改めて勉強になりました。
そのなかで特に測定にダイレクトに関連する、放射・反射・透過について触れてみます。

放射について、赤外線の放射効率を表す放射率があります。
放射率は黒体という放射を100%赤外線エネルギーにする物体を放射率=1として定義しています。
この放射率が高いほど、赤外線を多く放射しているので計測しやすい物質といえます。
放射率は物質によって違います。

9N100003

この画像を例にとると、人の皮膚の放射率は0.98とされてますので、通常の体温よりは、低く計測されるわけです。
メガネの部分は、材質が、ガラスやプラスチックなので放射率が皮膚よりも小さいのと、反射の影響で温度が低く表示されています。
なので、表示されている1番の32.7℃は、異常ではありません。

よくインフルエンザ対策として、人の移動が多い検問にも使用されますが、その際は、周囲の相対温度での計測がサーモグラフィでは使用されます。
絶対温度を測定する場合は放射率の補正が必要になってきます。
他にも、放射率は角度や表面状態にも影響しますので、画像の顔の端が低く表示されているのはその為です。
そういった点の注意が、赤外線サーモグラフフィ測定には必要になってきます。

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測定|2016/11/21|Comments (0)

オキシゼムの付属消耗品、カーライムって?

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カーライムは酸素呼吸器オキシゼムに付属の消耗品です。
役目は呼気中の二酸化炭素を吸着して除去することです。

以上で基本的な説明は終わりなんですが、あまりにつまらないので例によって細かい話を続けてみます。

まず、オキシゼムという呼吸器の話からしましょう。

普通、ボンベに入った呼吸器というと、潜水士さんやダイビングする人が背負って潜るあれですね。名称は
普通に「シリンダー」って呼ばれてます。エアシリンダーとか。
で、僕ら素人が「酸素ボンベ」って言ったりするとバカにされるわけです。
「シリンダーの中身は(圧縮)空気で、酸素じゃないし。純粋酸素だったりすると呼吸するの忘れて死ぬし。」
まあまあ。

ということで、空気の薄い(あるいは無い)様な場所に行くために背負っていくというイメージです。
ところが安全用品の空気呼吸器が用いられるのは、トンネル(隧道って言います)の中や(準)閉鎖空間での作
業中に(酸素以外の)ガスが出たり酸素が急に減ったりして、酸素欠乏症(酸欠って言います)になるのを防ぐ
ためです。といっても常に付けていることは出来ないので(やはり重いです)、作業場所の近くに置いておい
て酸欠の警報が出たらすぐにマスクを被る、という使い方になります。これは普通に(圧縮)空気です。

今度はトンネルの外にいる人から見てみましょう。中で酸欠が起こりました。みんなシリンダーで呼吸をし
ながら出てきます。でも誰か足りません。助けに行かなければ。
というところで出てくるのが、みんなが持って出てきた緊急脱出用の軽いシリンダーではなく、もっと大き
く長く使えるシリンダーです。中に空気がもっと詰まっているので当然重いです。
そこで登場するのが酸素呼吸器オキシゼムなのです。

例えば10リットルの空気だと中に含まれる酸素の量は約2.1リットルです。ところが全部酸素だと10リットル
なので5倍の時間保つことになります。重量1/5ということなので、軽くていいですよね。脱出用のもこれだ
とありがたいんですが、なんでそうならないの?

ではここで空気呼吸器の構造のおさらいです。

空気呼吸器はシリンダーに圧縮空気(150気圧)を押し込みます。
外界と遮断できるマスクを付けます。
呼気はマスクからそのまま外へ、吸気はシリンダーから空気が供給されるような構造になっているので、シ
リンダーからの空気の供給が絶たれるまで呼吸出来ます。
容量が8.4リットルで、空気量は150倍の1260リットル(カタログ値)。人に依りますが概ね30分強くらい保ち
ます。

酸素呼吸器(正確には圧縮酸素循環式呼吸器)は、シリンダーに200気圧の酸素を押し込みます。
カーライムと氷(!)をセットします。
外界と遮断出来るマスクを付けます。
呼気はマスクから専用の通路を通って背中の箱に回ります。
呼気はこの中でカーライムの間を通るうちに二酸化炭素が吸収されます。
続いて酸素のシリンダーから供給された酸素と混合されて酸素濃度を21%に調節します。
そのまま冷却装置にはいって温度を下げます。
最後に吸気側の通路を通ってマスクに戻って、また人に吸われます。
シリンダー容量は1.7リットルで、200気圧で340リットル(カタログ値)。呼気中の酸素濃度は0にはならない
ので酸素の供給量は空気の1/5よりもかなり少なくなり、個人差はあっても概ね150分保つそうです。

オキシゼムの方が長時間保つし、シリンダー小さいし、いいことずくめのように見えます。が、次の項目を
見て下さい。

ライフゼムの重量は9.8kg。オキシゼムは12kgに冷却用の氷を合わせると13.4kg。4割増!
ライフゼムのコストはエアの再充填のみ。
オキシゼムも酸素の再充填(これは出来る場所がエアー以上に限定されるため難しい)が必要ですが、それ以
外のコストとして、カーライム(二酸化炭素吸収剤)は一度封を開けると反応が止められないため使い捨てに
なります。氷の供給も必要です。
手間かかって仕方ないですね。
どっち使います?
今までのところでいろいろな疑問が出たと思います。
・さっき酸素は危ないって言ったのに。
・なんで氷が要るの?
・カーライム(二酸化炭素吸収剤)の中身は?
・どうやって二酸化炭素を吸収してるの?
・もっと簡単(で安価)な方法はないの?

では回答を。

 

酸素を呼吸すると危ない?

人間が寝てるときにも呼吸を忘れないのは、空気中のわずかな二酸化炭素のおかげだそうです。これが
あることで「外部の空気を取り入れなければ」という反射が起きて自動的に呼吸が続くそうです。
ところが、純粋酸素など二酸化炭素を含まない”空気”を呼吸すると、体の方が安心してそれ以上の呼吸を
自動的にはしなくなってしまうんだとか。
それでも意識して呼吸を続けることが出来ればOKなんですが、ついつい”忘れ”てしまう(!)とアウト。
要するに血中酸素濃度ではなく、吸気中の二酸化炭素濃度で判断しているからなんですが、ちょっと怖い
ですね。これが潜水などの際に”酸素”ボンベを用いない理由のひとつだそうです。

 

なんで氷が要るの?

JISの規定(JIS M 7601:2001 圧縮酸素型循環式呼吸器)に「(吸気の)呼気温度からの温度上昇は,6℃以
下でなければならない。」という項目(5.1.2b)があり、その冷却剤として必要になります。
以前(20世紀)は13℃だったのが、”長時間使用時の負担軽減”のために変更になったそうです。

 

カーライムの中身は?

カーライムの主成分は水酸化カルシウム(Calcium hydroxide)で化学式はCa(OH)2です。
日本名では消石灰(slaked lime)で、これが概ね80%程度を占めます。

 

どうやって二酸化炭素を吸収しているの?

Ca(OH)2 + CO2 → CaCO3 + H2O
水酸化カルシウム + 二酸化炭素 → 炭酸カルシウム + 水

という反応を起こして二酸化炭素を吸収しています。

ちなみに
水酸化カルシウム Calcium hydroxide     Ca(OH)2 消石灰(しょうせっかい)
酸化カルシウム  Calcium oxide、quick lime CaO   生石灰(せいせっかい)
炭酸カルシウム  calcium carbonate     CaCO3
結構間違える人が居ます。特に水酸化カルシウムは強アルカリ性なので、手に付いたりするとすぐに
洗い流さねば。
うる星やつらに惑星教師CAO2というのが出てきますが、黒板用のチョークは炭酸カルシウムCaCO3または
石膏です。
念のため。

 

もっと簡単(安価)な方法は?

原理的には
1)呼気に酸素を混ぜて、割合を呼吸出来るレベルにする
2)前項で作成した気体(空気)を吸気にする。
以上なんですが、以下のような要件があるので(前に書いたものと重複もあります)、なかなか難しい
ところです

 

外気と混ざらないようにする

→酸欠だけではなく毒性ガスが含まれる場合もあるので、マスクや呼気・吸気の通路は密閉が必要です。

効率を上げるために酸素ガスを用いる

→空気の充填が出来るスタンドはたくさんありますが、酸素となると限られた設備でしか出来ないので
充填コストに運搬のコストなども含まれてしまいます。

長時間の利用を可能にするために、高圧ガス(酸素)を用いる

→200気圧の酸素を使用するので150分保つのですが、10気圧だと7~8分しか保ちません。
またそのために高圧用のシリンダーが必要になります。

吸気の温度を上げない

→放っておくと水酸化カルシウムの二酸化炭素吸収反応によって発生する熱で、吸気の温度がどんどん
上がっていきます。割と簡単に40℃を超えてしまうそうなので、かなり息苦しくなるそうです。
冷却方法としては、クーラーを持って歩くわけにも行かないので今のところ氷がサイズや重量、効率
の面で一番にいいとか。
ドライアイス? 取扱がうまくできるならいいとは思いますが、コストが・・・

 

ということで、行かなくてすむのなら呼吸器が必要な場所には行きたくないんですが、誰かが行かなければ
ならないのなら、出来るだけ安全にということになります。
私ですか。呼吸器を設置してある隧道の作業で、立坑から数kmの距離を行ったことがあります。”なんかあっ
たときには”ということで、呼吸器の場所だけチェックしてあとは忘れて作業します。呼吸器があれば火(爆
発)や水が出ない限り逃げられます。
そのためにもしっかりした整備と設置を。

カーライムの綴りは「KALIME」です。消石灰(水酸化カルシウム)が「slaked lime」なので、その辺りから来たの
かなと。

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気象観測とアネモマスター風速計

株式会社レックスでも設備している風速計の一つに「アネモマスター」という熱式風速計があります。

アネモマスター風速計

画像で見ると、こんな感じ。
皆さん、アネモマスターの語源をご存知でしょうか。

 

 

アネモマスターの語源

”アネモマスター”は日本カノマックス株式会社の風速計の登録商標です。
勝手に使ってはいけません。
一般名詞としての風速計は

”アネモメーターAnemometer”

または

”Wind Gauge”

になります。

アネモメーターには、風速計だけではなく風力計という意味もあります。

このアネモメーターの語源は、ギリシャ語で「風」を意味する”anemos”だと言われています。そこから風速計の名称としてつけられたのですね。

たまに天気予報で予報士の人が

「アネモメーターの観測によると・・・」
などと言う時があります。
その時は「風」の話なんだなと思って聞いてください。

アネモネ(学名Anemone coronaria)という花がありますが、これの語源も同じだそうです。
”風の花”ってことですね。

何故アネモネが風なのかはよくわかりませんけど。
春一番の頃に咲くからっていっても、それは日本の話なのでギリシャ関係ないし。
ギリシャでも春一番があれば。
ちなみにクリモマスター(これもカノマックスの登録商標)という商品もありますが、こちらはClimate(気象、環境)からの造語です。

 

アネモマスター 「風」(anemometerからの造語)
クリモマスター  「気象、環境」(Climateからの造語)

 

 

 

アネモマスター風速計

アネモマスター風速計には、熱線式風速計ベーン式風速計の2種類があります。
「風速計」という名前ですが、台風や低気圧、フェーンなどの風速を測ることは出来ません。
これらは「気象観測用風速計」を用いて計測します。

じゃ、アネモマスターは何の風速を測るのか、いや、それよりもアネモマスターと気象観測用の風速計はどこが違うのか。
気になりませんか?
ならない人は、ページを閉じていただいて結構です(笑)

まずはじめに気象観測に使用できる機材なんですが、これは気象庁のHP

 

http://www.jma.go.jp/jma/kishou/shinsei/kentei/index.html

 

に「検定対象測器[PDF形式:83KB](気象業務法第9条)」として載っていて、その中に風速計の種類の記載があります。

ここには

 

風杯型風速計

  • 風車型風速計

 

  • 超音波式風速計

 

 

3種があり、熱線式(およびベーン式)風速計はありません。

 

この時点で、気象観測には使用できないことになります。
なんで、熱線式風速計は気象観測に使えないんだ?
と思いませんか。

 

 

気象観測用に向かない風速計

この熱線式風速計の原理は次の通りです。

 

①熱線に電流を流して加熱する。

②熱線に風が当たるとその強さに比例して温度が下がる。

③温度が下がらないように電流の量を増やし、平衡状態にする。

④この電流量の増減で風速を求める。

⑤ただし、風の温度によって電流量も変化するので、気温の補償も同時に行っている。

 

この②で熱線に風が当たっていますが、長期使用すればするほど空気中のゴミなども熱線にあたる可能性が増えます。

ゴミがあたると・・・

熱線は破損します。
つまり長期使用に向かないということで気象観測用になっていないのです。
他の風速計はどうかっていうと、風杯型(お椀が3つ水平に回っている分)は、ゴミが少々あたった位では壊れません。
風車型(飛行機のような形をしていてプロペラが回る形式)も、同様です。
超音波式にいたっては超音波の送受部分をうまくカバーしておくと、全く風があたることなく風速計測が出来ます。

 

それでは、気象観測に使えない風速計の存在意味は何でしょうか。
実はメーカーのHPに答が書いてあります。

各機種のデータのページに”用途”というのがあって、そこを開くと

 

空調冷凍機器・設備の運用/管理 試験/開発、建物内の風速・換気風量計測、生産設備や生産工程の風速確認・調整、製品の開発や検査工程

というふうに書いてあります。

つまり、工場やビル環境、工事現場での計測などです。
たとえば、機材の性能調査・設計の適合性調査・粉塵の流れや冷却効率の環境調査などがあります。

個人でも役に立つ場合があります。

たとえば、エアコン等の吹き出し口や部屋のあちこちでの風速、換気扇等の吸い込み容量を計測する場合です。

ハカレンジャーに関係のあるレックスは、会社です。

そのレックスに関係の深いところでいうと、

 

工事現場では

・立坑や隧道等に於ける換気機材の性能

・立坑や隧道内での換気ダクトなどの取付状況

・空気の滞留場所の確認

・熱中症予防のエアコンの冷気の状況

 

工場関連では

・クリーンルームなどでの空気の動き

・生産工程での空気の動き(冷却や乾燥など)

・機材の性能試験(送風機とか)

 

実際にガッチャガッチャマンが行った現場の例でいうと、

○隧道(ずい道~要するにトンネル)工事現場における安全対策として行われる換気(酸欠や可燃性ガスや毒性ガスの発生などの対策)状況の確認。

→送風機の性能確認や、実際に作業場所まで空気が流れているかなどを計測します。

○空調設備の状況確認

→エアコンや送風機などの吹き出し状況や室内の風の回り方による効率的な空調が出来ているか、埃や粉塵が舞って(例えば)食品の上に行かないか、煙草の煙が流れていかないか、など多様です。

 

特にガッチャガッチャマンは煙草が苦手なので、持ち歩いててもいいかも知れません。文句言うのには裏付けが必要ですから。

 

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