%(パーセント)?Vol?「単位」の基本が分かる!

こんにちは、ISO爺マンです。
社内体制の改編で、この名前もそろそろ見直す時期が来ております。

それはさておき、今回は軽めの単位のお話です。

 

分子と分母は同一系ルール

%(パーセント)というのは、割合、比率を示す単位ですが、計量単位でもけっこう使われます。
%も、それより小さいppmやppbも、割合ですから、濁度の単位の時にも書きましたが、分子と分母は同一系のものでないといけません。
1mg/L → 1ppm なんて変換は、してはダメですね。
分母が体積、分子が質量、と一致しないからです。
もちろん1mg/L自体は問題ありません。1Lの液体中に対象物質が1mg含まれている、ということだからです。

 

vol%とは?

で、%ですが、ガス検知器などのカタログに、vol% というのが出てきます。
volというのはvolumeの略で、体積・容積を示します。
通常、計量単位で%が使われる場合は、質量比率を表します。
正確にいうとwt%なのですが、何もない%であれば質量比率と考えていいです。
例えば、10%の食塩水という時は、100gの食塩を真水に溶かした1kgの溶液 ということです。
水1Lに100gの食塩を溶かした溶液 では、決してありません。
で、通常の質量比率ではなく、体積での比率を表すのがvol% なんですね。

しかし!... %にはvolが付いて区別されているのに、ppmにvolが付いているのを私は見たことがありません。
何故なんでしょう。同じように扱わないといけないんじゃないか、と思うのですが。
計量法の関連法規である「計量単位令」には、別表第三の五に

 

濃度 質量百分率 物質中にその質量の百分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量千分率 物質中にその質量の千分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量百万分率 物質中にその質量の百万分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量十億分率 物質中にその質量の十億分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量一兆分率 物質中にその質量の一兆分の一の質量のある成分を含有する濃度
質量千兆分率 物質中にその質量の千兆分の一の質量のある成分を含有する濃度
体積百分率 物質中にその体積の百分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積千分率 物質中にその体積の千分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積百万分率 物質中にその体積の百万分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積十億分率 物質中にその体積の十億分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積一兆分率 物質中にその体積の一兆分の一の体積のある成分を含有する濃度
体積千兆分率 物質中にその体積の千兆分の一の体積のある成分を含有する濃度

と示されています。
ほら、きっちり質量と体積は区別されているじゃないですか。
ちなみに各々の記号は、百分率:% 、千分率:‰ 、百万分率:ppm 、十億分率:ppb 、一兆分率:ppt 、千兆分率:ppq となります。

概ね、液体の場合は質量比、気体の場合は体積比と考えていいです。
これは、液体の場合は体積よりも質量を量る方が、気体の場合は質量よりも体積を測る方が簡単だから、というのが理由だと思います。

...それと、実は mol%というのもあるらしいのですよ...
またまた、ハカレンジャーライターのガッチャガッチャマンに何か言われそうです。
剣呑、剣呑。

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濁度の単位についてのお話。

前回までの話で、濁度の単位がややこしいことは理解していただけたと思います。
意外に知らない?濁度の単位について
今回は、なぜややこしくなるのか、というところを掘り下げていきたいと思います。

 

単位の基準となる標準液に異なったものがある、
というのは前にお話したとおりですが、
更に、測定器側の測定原理によっても結果の値が異なってくるため、
同じ単位で同列に扱うことが難しい、
という面もあるのです。

 

濁度の測定原理には、大きく分けて2つあり、その2つを組み合わせたものもあります。

  • 透過光方式
  • 散乱光方式
  • 透過散乱方式

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図を見て分かるように、試料(測定する対象の水)に光を照射して、そのまま透過する光を検出するのが透過光方式、試料内の懸濁物質によって散乱する光を検出するのが散乱光方式です。
更に、両方を検出してその比を測定するのが透過散乱方式となります。

もちろん、透過光の場合は、光を多く検出した場合の方が水はきれいで濁度は低くなります。
逆に散乱光では、光を多く検出した場合の方が水は汚れており濁度は高くなります。

 

また、散乱光でも、図のような側方散乱光の他、後方散乱光、前方散乱光の方式もあります。
更に、プロセス監視用で多く見られる表面散乱光方式というものもあります。

これは、工場などで、工業排水などのプロセス管理・監視のために連続的な測定が必要な場合に多く採用される方式です。

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まず、主管から導水管→内筒へ試料を流入させ、内筒上部から静かに溢れさせます。

その液表面に光を照射し表面散乱光を検出します。
溢れた試料は、外筒→排水管を経て元の主管に戻します。

この一連を連続させ、常時測定・監視を行います。
内筒で気泡が発生すると、表面散乱光が正しく測定できないので、途中に脱泡機を設置することもあります。

過去、当社レックスが表面散乱光方式のプロセス濁度計を扱っていたこともありますが、出荷準備・点検にあまりにも手間と時間が掛かるため、レンタル取扱いを止めました。

さて、このように様々な測定方式が存在し、同じ試料を測定してもその結果の値が違ってくるため、同じ単位では不都合が生じてくるわけです。

前に記述した4つの単位(意外に知らない?濁度の単位について)

FTU (Formazin Turbidity Unit) ホルマジン濁度単位
NTU (Nephelometric Turbidity Unit) 散乱比濁法濁度単位
FNU (Formazin Nephelometric Unit) ホルマジン散乱比濁法単位
FAU (Formazin Attenuation Unit) ホルマジン減衰単位

このうち、FTUは標準をホルマジンと決めており、NTUは測定方式を決めています。
あとのFNUとFAUは、標準をホルマジンとした上で測定方式も決まっており、より明確です。
ですから、本来はFNUかFAUを使うのが最善なのですが、NTUは欧米で早いうちから使われており、かつ標準にホルマジンを使用するのが基本となっているので、FNUと同等という扱いでNTUの方が一般的に使用されています。
欧米のようにNTUに対して昔からの慣習のない日本のJIS規格の中では、より明確であるFNU/FAUが採用されているようです。
しかし、その日本のメーカーの製品でも、外国製との統一性を重視するためか、FNU/FAUはほとんど用いず、大抵はNTUを使っています。
この辺が、学術的見地と商業的見地の違い、というわけですね。

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意外に知らない?濁度の単位について

単位についての基本!
今回は、前回の続きです。

あなたは単位の意味を分かろうとする?あきらめる?【基本編】

濁度って、どうやって測るんだろう?
そんな疑問にお応えするのが、この私家庭内ホームレス・ISO爺マンです。

 

 

濁り具合の単位

計測器でも、けっこうアヤシイ単位があったりする、
ってことでしたね。

私もこれまでいろいろな計測器に携わってきましたが、
一番アヤシイのは濁度計じゃないかな、
と思います。

濁度計

濁度というのは水質の指標で、水の濁り具合を表します。

濁度0が透明で、数値が大きくなるほど濁りがひどいということです。

因みに、濁度は厚生労働省が定めている水質基準51項目のうちの1つで、水道水は濁度2以下が求められています。

もう少し詳しく書くと、51項目のほとんどが細菌や化学物質なのですが、人が飲む水なので、官能的な基準も含まれます。
味、臭気、色度、濁度の4つです。

味、臭気については、単に「異常でないこと」と決められているだけなので、純粋に官能検査のみ、ということになります。
色度と濁度は水質計が使われます。

 

 

 

濁度の単位 = 「度」

さて、やっと単位の話に入ります。

日本工業規格JISでは、濁度の単位は「度」です。

水1L中に微粒子の粉末1mgが十分撹拌された状態の濁り具合が、1度となります。

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この微粒子の粉末は、以前はカオリンという陶磁器の原料に使用される粉が使われていました。
しかし、濁度の標準物質としては均一性や安定性があまり良くないので、現在では、より適したホルマジン溶液が用いられることが多いようです。

もっと詳しく書くと、平成15年に改正された水道法では、より均一性に優れたポリスチレン系粒子が採用されました。
ところが、何分これが高額で、まだ一般的に普及するところまでは至っていないようです。

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mg/L

しかし、水質計としての濁度の単位が「度」では、上記の定義を説明する必要が出てきます。
で、「mg/L」が濁度計の単位でよく採用されることになりました。

でも、濁り具合の単位としては、やっぱりしっくりこないですね。

上の定義をきちんと知らないと、なんで水の濁り具合の単位が「mg/L」なの?
ってなりませんか?

しかも、通常水の濁りというのは、何がどれだけの量混じって濁っているのか分からないわけで、それを実際に測りもしないでmgと表すのはそもそもムリがあります。

例えば、濁度10mg/Lであれば、カオリン又はホルマジンが1Lに10mg混じった時と同じくらいの濁り具合、
という説明を加えないと意味が通じません。

元々は、SSという水質項目があって、これはsuspended solidの略で懸濁物質または浮遊物質を表します。
水1L中にどのくらいの量の濁りのもとになる物質が含まれているのか、という指標です。
これは水の濁り具合ではなく、実際に対象の水を蒸留したりろ過したりして残留物質の質量を秤って求めます。
ですから、単位は間違いなくmg/Lとなります。

よく濁度と混同されることがありますが、意味が違います。

そういうこともあってか、少し前はppm表示のある濁度計もありました。

ところが、これはよりおかしなことになってしまいます。
何故かと言うと、ppmは百万分率を示すので、%と同じような意味です。
ということは、分母と分子は同系列のものでなければなりません。

濁度の場合、分母はリットルLで体積、分子はミリグラムmgで質量です。
すなわち1Lの水に濁度標準物質が◯mg含まれる状態を表すのであって、率を表すわけではありません。
ppmで表すこと自体が不合理です。

今は計量に対する概念が以前より厳格になって、さすがにppm表示の濁度計はあまり見当たらなくなりました。

現在は、ISO規格に則ったホルマジン基準のNTUやFTUが用いられることが多くなっています。
なお、他にFNUやFAUというものもあります。

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(参考)

FTU (Forumajin Turbidity Units) :ホルマジン濁度単位

NTU (Nephelometric Turbidity Units) :比濁法濁度単位(散乱光測定での濁度単位)

FNU (Forumajin Nephelometric Units) :ホルマジン比濁法単位 ≒NTU

FAU (Forumajin Attenuation Units) :ホルマジン減衰単位(透過光測定での濁度単位)

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あなたは単位の意味を分かろうとする?あきらめる?【基本編】

こんにちはー。

家庭内ホームレス・ISO爺マンです。

さて、本ブログのシリーズものとして、計量・計測の基本である「単位」の話を取り上げたいと思います。

まず、こんなことを書くと、

偏見だ!

と非難されそうなんですが、私個人の経験則からすると、文系とくに女性の場合、きわめて単位に弱いですね。

例えば、リットルLって何の単位?と質問すると、

「重さ」

と答えるのはまだマシな方で、

「水?..液体の単位?」

と質問の趣旨さえ分かっていない答えが返ってきたりします。

まあ、日常生活には何の支障もないので、問題ないのでしょうけど。

 

とはいうものの、計測機器専門レンタルの当社の社員がそれではちょっと困るので、
この場を借りて、そんな社員の啓蒙を兼ねてお題にしよう、
というわけです。

まず、「単位」の区別というか分類ですが、

「個」・「人」など数の数え方の単位、

「円」・「ドル」などのお金の単位、

「パーセント」・「割」・「ダース」などの割合・分率や一定倍数の単位、

そして、「メートル」・「グラム」などの計量単位(物理単位ともいう)があります。

(えーと、他にもあったっけ? ま、独断でこれだけということにします)

もちろん、ここでは計量単位を取り上げるわけですが、実を言うと、計測器の表示値の単位でも、けっこうアヤシイものもあったりします。

 

 

 

基本の単位のお話

まず、計量単位を突き詰めていきますと、基本単位というのに集約されます。

国際的に共通して認められている単位にも、様々な単位があります。

しかし、その大半はこの基本単位に置き換えて表記することができるのです。

 

例えば、力のニュートンNはkg・m/s2、圧力の単位パスカルPaはN/m2なので、kg/m・s2となります。

体積の単位リットルLはdm3です。

これらを組立単位と言います。

 

因みに、リットルは昔(私が学校で勉強していた頃)は筆記体のlで表記されていましたが、
筆記体を使用することが禁止されて小文字のlのままだと1と混同してしまうため、
現在は大文字のLで表記するのが一般的となっています。

さらに、m3の前に付いているのはデシで、1/10を示す計量単位の接頭語です。

1/10 m×1/10 m×1/10 mで、1/1000 m3というわけです。

よく天気図に出てくるヘクトパスカルhPaも、
100倍を表すヘクトhをパスカルPaにくっつけたもので、
1000hPaは、100000Paということになります。

ついでに一覧を書きますと、

 

  • 倍量を表す接頭語

デカ
da:×10
ヘクト
h:×100
キロ
k:×1000
メガ
M:×1000000
ギガ
G:×1000000000
テラ
T:×1000000000000

 

  • 分量を表す接頭語

デシ
d:1/10
センチ
c:1/100
ミリ
m:1/1000
マイクロ
µ:1/1000000
ナノ
n:1/1000000000
ピコ
p:1/1000000000000

 

まだまだあるんですが、0が多過ぎて書き切れないので、後は自分で調べて下さい。

 

 

基本の単位のお話

さて、基本単位に戻ります。

これは組立単位と違って、これ以外では表すことのできない、まさに計量の基本となる単位のことです。

7つあります。

 

 

長さの単位 メートルm
質量の単位 キログラムkg
時間の単位 秒(セコンド)s
温度の単位 ケルビンK
電流の単位 アンペアA
光度の単位 カンデラcd
物質量の単位 モルmol

 

 

因みに、キログラムkgだけ接頭語キロkが付いているのは、単位の定義の元となる原器が1kgだからです。

でも、だからといってミリキログラムmkgなんていう使い方はしません。

他の単位と同様に、µg、mg、g、Mgというふうに使います。

また、ケルビンKは、私たちが通常使う摂氏度℃と0の位置が変わるだけで、1単位の温度差は同じです。

0℃が水の三重点(水が個体・液体・気体の状態で同時に存在できる温度)なのに対し、ケルビンKは絶対零度(-273.15℃)が0となります。

さあ、ここで、文系の私にどうしても理解できないのが、モルmolです!

大昔、中学か高校の授業で出てきたような気がします。

...でも、それだけです。

 

モルmolの定義:

「0.012キログラム(kg)の炭素12の中に存在する原子の数に等しい要素粒子を含む系の物質量」

 

こんな訳の分からない単位は、一生関わることはないだろう、
と思っていたんです。

ところが!

当社のレンタル取扱機種に、このmolが出てくる単位が使われているのですよ!

µmol/(m2・s) なる単位です。

見た目だけで判断すると、光量子は、
1秒間・1平方メートル当たり百万分の何mol というふうに捉えるようですな。

実は、このブログを書くにあたって、ウェブサイトでmolを説明してくれるページを探して勉強したんです。

読んでいるうちは、少し分かったような気になりました。

でも、翌日になったら、やっぱり分からん!
に逆戻りしてしまいました。

 

結論!:
私は光量子計には近付かないようにします。

以上です。

 

判定不能

大変ご無沙汰しておりました。
ISO爺マンです。
なんと2年9ヶ月ぶりの投稿です。
(定年退職したわけではなく、実はまだ在籍中だったんですよ)

このところ、計測機器の校正依頼がちょくちょく舞い込んできます。
昨今、外国製の計測機器をネット販売する業者さんが増えていますが、たいていのユーザー様は校正記録とか性能証明の書類を必要とします。
でも、いちいち外国のメーカーに送り返していたら、コスト・手間・時間がバカになりませんし、日本語での証明書類発行は多分ムリでしょう。
そこで、販売業者さんは、国内で校正を引き受けてくれるところを探すわけですね。
で、当社に依頼が来ることになります。

今日も依頼があったのですが、依頼品の性能スペックをネットで確認すると、
– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
二酸化炭素濃度計

測定範囲:0~3000ppm

分解能:1ppm(0-1000ppm)
5ppm(1000-2000ppm)
10ppm(2000-3000ppm)

精度:±50ppm、又は表示値の±5%
5ppm(1000-2000ppm)
10ppm(2000-3000ppm)

– – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – – –
と記載されていました。

「測定範囲」、「分解能」はいいんですが、「精度」の5ppm(1000-2000ppm)
/10ppm(2000-3000ppm)は意味が分かりません。
多分、「分解能」の項目をダブって記載してしまったんだろうな、と推測されますので無視するとして、今度は「±50ppm、又は表示値の±5%」です。
こういった場合、「いずれかの値の大きい方(あるいは小さい方)」と付記されるべきです。そうでないと、合否判定ができません。
で、校正を依頼された業者さんには、エンドユーザー様に合否判定基準を明確に決めてもらうか、合否判定なしで基準値・校正値の数値だけの記載にするか、選んでほしい、と返しました。

ウェブサイトは、計測機器のことをよく知らないウェブ専門担当者とか、外注業者が制作していることがほとんどなので、不十分な記述や間違った情報が載ってしまっていることが多々あります。

かく言う当社のサイトも、ちゃんとチェックしているつもりでも、間違いがそのまま記載されていることが必ずあると思いますので、お気付きの方は是非ご指摘下さいますよう、お願い申し上げます。 <(_ _)>

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