サーモグラフィ

どうも、聖お兄さんです。
先日、赤外線サーモグラフィのセミナーに参加しました。今回はその内容についてです。

そもそも赤外線とはなんぞや(絶対零度以上の全ての物質から放射されている目に見えない光)ということから、熱とは温度とはという普段、よく使う用語の意味合いまで、改めて勉強になりました。

そのなかで特に測定にダイレクトに関連する、放射・反射・透過について触れてみます。

放射について、赤外線の放射効率を表す放射率があります。
放射率は黒体という放射を100%赤外線エネルギーにする物体を放射率=1として定義しています。
この放射率が高いほど、赤外線を多く放射しているので計測しやすい物質といえます。
放射率は物質によって違います。
9N100003
この画像を例にとると、人の皮膚の放射率は0.98とされてますので、通常の体温よりは、低く計測されるわけです。メガネの部分は、材質が、ガラスやプラスチックなので放射率が皮膚よりも小さいのと、反射の影響で温度が低く表示されています。

なので、表示されている1番の32.7℃は、異常ではありません。

よくインフルエンザ対策として、人の移動が多い検問にも使用されますが、その際は、周囲の相対温度での計測がサーモグラフィでは使用されます。絶対温度を測定する場合は放射率の補正が必要になってきます。

他にも、放射率は角度や表面状態にも影響しますので、画像の顔の端が低く表示されているのはその為です。

そういった点の注意が赤外線サーモグラフフィ測定には必要になってきます。

赤外線サーモグラフィが1マイクロメートルの差で輸出許可に引っ掛かる?!

(vol.11)
元気ですかー。ちょいワルおやじ系・ISO爺マンです。

当社の新しいレンタル品に赤外線サーモグラフィ2機種が追加されました。

片方はいかにも計測器という感じですが、もう片方は見た目デジタルカメラです。

見た目はもちろん使い勝手も違いますが、法律上の違いもあります。
見た目計測器の方は、輸出貿易管理令の規制リスト該当品で、日本国外に持ち出す場合は、経済産業省の輸出許可が必要となります。

この輸出許可を取るのには、2カ月くらい掛かるそうです。
以前、テレビ番組の制作会社から外国のロケで使いたい、というお問い合わせをいただいたことがありますが、そのせいで残念ながらボツとなってしまいました。

その頃は、TVS-200という機種しかなかったので、どうしようもありませんでした。
今回、追加された2機種のうち、見た目デジタルカメラF30Wは規制リスト非該当です。

したがって、メーカーなどの非該当証明(判定書)さえあれば、国外への持ち出しができます。

では、どこが違うのかというと...
センサーの「測定波長」です。

TVS-200TH6300Rは、8-14µmとなっていますが、F30Wは8-13µmです。
たった1µm波長が違うだけですが、この差が大きいわけです。

輸出貿易管理令・省令第9条の別表リストには、「要素素子を2次元に配列した赤外線熱型フォーカルプレーンアレーであって、それぞれの要素素子がフィルターのない状態において 8,000ナノメートル以上14,000ナノメートル以下の波長範囲で感度を有するもの」 と記されています。

(ちなみに、フォーカルプレーンアレーは ” Focal plane array “で、訳すと「面配列焦点」という意味になります)

1,000ナノメートルは1マイクロメートルなので、8-14µmは該当するが、8-13µmは該当しない、というわけですね。

多分、計測器としての性能的には、この1µmの差で、測定温度範囲とか温度分解能とかが違ってくるのでしょうけど、私には、国外に持ち出せる、持ち出せない、の差はもっと大きいような気がします。

もし、外国で赤外線サーモグラフィを使用する必要に迫られた際には、ぜひ当社にお問い合わせ下さい。